週刊文春のコラム通り、第五話から急展開!



「不適切にもほどがある!」宮藤官九郎っぽいセリフ集 第5話



「お前の偏差値で入れる大学、この世にないって」

「やだー川島なお美と同じとこ入りたいのー」

「青学! 幼稚園だって無理だよ、お前の頭じゃ、バカか!」

「大学行かなきゃミスキャンバスにもなれねーし、オールナイトフジにも出れねーし、裏口でいいからフェリス入りたい!」

「なんか言ってやってよ、お母さん」

「お母さんじゃないんで、私」

「あ、てっきりお父さんの再婚相手かと」

「いやいや冗談じゃない。冗談でもやめて」


「だから、今度お父さんって言ったら、私なにするかわかんないよ」


「小川、お前の顔なら学がなくても最悪嫁には行けるって」

「ちょっと先生、それ本気で言ってます?」

「もちろん、ブスだったら死ぬ気で勉強して国立目指せっていいますけど」

「私国立ですけど、酷い! っていうか酷い! 教育者として、女性蔑視、学歴差別、ルッキズム! あと、なんだ」

「女子大生じゃないとマハラジャ行ってもモテなーい」

「純子ちゃん…」


「孫?」

「おじいちゃん」

「お義父さん」

「お義父さんだね、じいちゃんだね、えー!!」


「孫って…マスター知ってたの? 言えよ、クソジジイ!」


「だからちょめちょめしようとしたらビリビリしたのか」

「ちょめちょめしようとしたんですか?」

「どうもすいません」

「いえいえ」

「いや、孫に手出しちゃダメ、人として。危ねえところだった」

「私も軽率でした」

「軽率だよ。軽率ちゃんだよ! おじいちゃん、その気になっちゃった」


「なんだよ、山城新伍のことはつらつら喋る癖に」


「高校時代はぐれていたって聞いてました」

「酷いもんだよー、下町の三原順子って言われてる」

「今国会議員です」

「え、三原順子が! 嘘だ! セクシーナイトだよ」

「2007年にコアラ改めハッピーハッピーと離婚して」

「三原はいいよ…小川で頼むよ、小川純子」


「うるせえ、何がロゼだ! VIPだからってでけえツラする女は紅生姜の汁でも すすってろ! それが私です」


「犬島ゆずるくん、私この人と結婚する」

「なんだ君は。宇宙人か」

「出身は兵庫です」

「知らねーけど、そんな肩幅の男に娘はやれん」

「なんでだよ」

「で、お前の格好はなんだ! 圧倒的に布が足りてない」

「ワンレン、ボディコンだよ」

「お義父さん、僕は純子さんを愛しています」

「入ってくんな肩パッド」

「16歳から遊び倒し、400人以上の女と夜を共にしてきた僕が、その経験の全てが、純子さんと出会うためのトレーニングに過ぎなかったのかと思うほど、純子色に染まってます」

「それを聞いて喜ぶ親がどこにいる」

「本気です。ほかの女とは別れます」

「これからか」

「近日中に速攻別れます。お約束します」

「うるさい! 女と別れて、肩パッド剥がして出直してこい」

「いやそれは…お約束できない」

「ゆずくん」

「これは覇者のシンボルですから。六本木の魂ですから。肩パッドはゆずれません。ゆずるだけどゆずれません」

「だったら帰れ! 可能性ないわ」


「結婚の許しをこうダンスです。ハイハイハイハイ、お義父さん、この通り、お義父さん、ビリーブミー」

「帰れ!」

「もう遅い! お腹に赤ちゃんがいるの」

「それが私です」

「このやろー! なんてことしてくれたんだ、貴様! 純子! ママに謝れ!」


「1人目は生保レディです」

「名前は」

「藤井聡子ちゃん、頭のいい子でした」

「2人目は」

「ヨガのインストラクターです」

「名前は」

「名前、気になりますか? ええと、ウーバー、ううばいつこちゃん。羽毛のうに宇宙のうに馬と書いて羽宇馬」 

「3人目は」

「もういいよ、たくさんだ」

「ですよね」


「ははは、孫なんです。孫だからいいんです」


「純子、どした?」

「はあ、新入生に舐められねえようにだよ」

「ブル中野かと思ったぜ」

「けど靴下はダルメシアン柄。なんだっけ?」

「ギャップ萌えっす」

「ダサい」

「ルームメイトもダサいって言ってる着替えなさい」

「あれみたい、有名女優、実は元ヤンだったって、ネットで晒される写真」

「ああ! 誰だてめえぶっ殺すぞ!」


「あんたも休んでる間、友達とインスタしてたもんね」

「え、キヨシそうなの」

「一緒。二学期から不登校。こっち来て学校行き出したはいいけどこんなんなっちゃって」

「うっそー、私のおかげじゃん」

「純子ちゃんとおっぱいのおかげ」


「子供の頃のあだ名、PTAだったの思い出した。塾の帰りにここで毎日公開説教してたー」


「あの子がおばさんみたいってこと?」

「そう。って言うかおばさんの前にお姉さん挟まない。私がおばさんでいいよって言ってからのおばさん呼びじゃない? 端折らないでそう言うの」


「スーパーギャングから行くか、ペンネームは?」

「謎の転校生」

「ダサい」


「嘘くさいよ、あんた。そのメガネが嘘くさい、嘘メガネだ!」


「まじめか! まじメガネか!」


「変態だなんて言って、変態プレイだなんて言って」