土曜夜にNHKで放送中のドラマ「お別れホスピタル」を見ていて、もっと岸井ゆきのが見たいと思った。


「ケイコ 目を澄まして」

監督:三宅唱

出演:岸井ゆきの、佐藤緋美、三浦友和、三浦誠己、仙道敦子、中村優子、松浦慎一郎、中島ひろ子、渡辺真起子


ケイコ(岸井ゆきの)は耳の聞こえないボクサー、仕事をしながら、ストイックにボクシングに打ち込んでいる。試合ではゴングの音もセカンドの声も聞こえない中でもがきながら闘う。


練習生も徐々に減り、ジムは閉鎖の危機に見舞われ、目をかけてくれた会長(三浦友和)は病に倒れてしまう。思うように闘えないことで自信を失い、加えてジムや会長のこともある中で、もう一度リングに立つことに。


岸井ゆきの、改めてすごい女優だなと思った。主演女優なのに喋ることを禁じられ、見事に鍛え上げた肉体と表情だけで、見る者の気持ちを揺さぶる演技をしている。


ジムのリングの上でトレーナーと一緒にひたすらミット打ちを行なうシーンが頻繁に出てくるんだけど、そのスピードの速さときたら…どのぐらい練習したのかわからないけどここまでできるように仕上げるには相当の根気と努力が必要だったと思う。


夜のジムで鏡の前に立ち、会長と2人でシャドーボクシングをするシーンが良かったな。2人だけにしかわからない特別な時間だったと思う。


NHKの「土スタ」で岸井さん本人が話していたんだけど、ボクシングをやめて何ヵ月も経っているんだけど、ちょっと動かすと筋肉が覚えていて首から肩にかけての筋肉が盛り上がって来ちゃうから、事務所に止められているんだとか。それだけ真剣に身体を作ったということだよな。すごい。


余談。ケイコの弟役で「おかえりマエストロ」のチェリスト、佐藤緋美が出ていて、ちょっと嬉しい。