名脇役の女優・沢村貞子のエッセイ集。

料理、家事、着物、夫、父母、そして、長年、女優として生きてきた彼女が感じたこと、憤ったことなどが正直に綴られている。

過度な生活を嫌い、慎ましく、静謐に暮らせればそれでいい。そういう人に憧れる。


誰もがわかる有名女優の立場でなければわからないような、悩みとか困ったことも書かれていて「なるほど」と思うエピソードも多かった。



余談。

個人的にグッときたのはここ。

雑誌が好きでその理由は「パラパラと目を通す。その中でたった一つだけ、たとえ短いものでも『読んでよかった』と感じることがあれば、それでじゅうぶん、その雑誌の一冊分の価値はある、とわたしは思っている」だそうだ。

雑誌を作っている人間としては、こういう読書がいてくれる雑誌でありたい。できれば自分が関わった記事で「読んでよかった」と思ってもらいたいものだ。