「嫌な人間しか描かない」と豪語する劇作家・本谷有希子の小説。
グ、ア、ム (新潮文庫)/本谷 有希子
¥380
Amazon.co.jp



北陸育ちで町に人になじめない3人の女。




大学進学のために上京するが、就職できずに垢すりのバイトをしている長女。


長女の生き方を嫌悪し、信用金庫で働く現実主義の次女。


父親(夫)には強気だが長女と次女の間ではおろおろするばかりの母親。





とことんソリの会わない姉妹と母親がグアム旅行に出かける。



出かけるまでの長女・次女それぞれのみじめったらしい生活が痛くて哀しい。

世の中のせいにでもしなきゃやっていられない長女と
すっかり諦めて現実を受け入れている次女。


相反する性格のようでいてどこか似通った感覚もある。



せっかくグアムに行ってもいいことなんてまるでない。





でもなんか読後感がスッキリしているんだよな。
きっとそれぞれが溜め込んでいたことをぶわーと吐き出しているからだろう。




これ読んでいてある感情を思い出したけど、南の島に行って台風に当たっちゃった時ほどもやもやするものはないね。


自分を全否定されたよう様な感じがするもんなんだよ。
ただそういう時にちょっと晴れてきただけですごく嬉しいんだ。


そう、この本はそんなお話。