第7案の記事で触れたとおり、1/100図面は第11案で終了しています。
つまり、1/100図面に関する記事は今回を含めてあと3回です。
前回記事でもお伝えしましたが、この段階に至っても引っかかっていたのは以下の三点です。
・1階シューズクロークと土間収納をもっと使いやすくできないか
・1階キッチン横のダンパー壁を兼ねた収納を撤去できないか
・3階子ども部屋をもっと整った形で分割することができないか
とりあえずいつもの流れで第9案(2019/9/11)の紹介からですが……
正直なところ、間取りの画像を出す意味がほとんどありません。
何せ「間違い探し?」と言いたくなるレベルで第8案からの変更点がほとんどないので。
玄関框のラインと、2階中央の廊下の幅が少し変わったくらいですね。
2019年9月当時、新たなアイデアが出てこなくて行き詰っていたことの表れです。
変化のない間取りを取り上げても仕方ないので、
「この間取りのどの部分にどういう不満があるか」
ということをここから3回の記事で少し掘り下げてみたいと思います。
今回は『シューズクローク(SCL)・土間収納』について。
シューズクロークに関するシドの要望は次のようなものです。
①靴の収納スペースとして、天井までの高さ×幅2マス(約180㎝)程度は欲しい
②靴を収納スペースは通気が良く扉の開閉が不要なオープンラックであることが望ましい
③ホールから靴の収納スペースまでは裸足で移動できる必要がある
④玄関と連結した土間収納を作ってベビーカーや三輪車を置けるようにしたい
⑤その他、リュックや冬場のコート、濡れた雨合羽等を吊るせるとありがたい
⑥生活スタイルの変化に合わせて収納棚やハンガーの高さ形状組み合わせを変えていきたい
⑦目隠しとなる扉はないよりはあった方がいい、ただしロールスクリーンは不可
⑧その扉は普段は開放されていて、来客があった時のみ閉めることを想定している
⑨以上の要望を満たすものを1.5~2帖程度で実現させなければならない
うーん、もはや無茶ぶりの域に達していると言っても過言ではない我儘っぷり。
これ、建築士よりとんちの名人みたいなのに任せた方がいいんじゃないの?
一休さんとか、吉四六さんとか。
まぁとりあえずは正攻法で考えてみますか。
とんちで解決は最後の手段ということで。
最悪とんちでの解決があり得んのかよ。
この要望でぱっと思いつくのはアレですね。
『家族玄関(ファミリー玄関)を備えたウォークスルーSCL』
間取作成ソフトで適当に作りましたが、こんな感じのもの。
現在進行形で流行ってるやつですね。
今はこれを賞賛・推奨するサイトやブログが圧倒的に多いです。
しかし。
「この間取り、言うほどいいか?」
というのが率直な感想。
というのもこれ、家人は土間部分の通称・『家族玄関』を通って生活することになります。
どの実例を見ても基本的には狭くて遠回りなルートです。
住んでいる人間はメインの玄関ホールを活用することができない。
広くて綺麗な玄関ホールを横目で見ながら通り過ぎるだけの毎日。
シドはたまにしか来ない客のためにそんな我慢をする気には全くなれんのですわ。
あと、SCLとホールの間に来る中途半端な壁がデザイン的に好きになれない。
価値観は人それぞれなので、これを採用しているお宅をディスる気は全くないんですが。
事務所兼用の住宅なんかだととても有用な手法だと思いますし。
ただシドの好みには合わないので、この家で採用することはない。
それだけの話です。
このウォークスルーSCLの亜種的なものとして、もう一つ思い付くものがあります。
まださほど広まっているわけではなく、決まった名称もないようですが。
形状からすると『ウォークインSCL』と呼ぶべきなのかな。
こういうやつ。
パナソニックのサイトでも紹介されてますね。
あまり広さが取れない玄関にも導入可能で、ぱっと見なかなか悪くなさそう。
しかし、このタイプには大きな欠点が存在します。
それは
「土間部分とホール部分の扉が同時には開かない」
ということ。
例えば、まず住人Aが靴を履いて土間経由で玄関から外出したとしましょう。
その時点で2枚の扉がホール側に移動していることになります。
続いて住人Bが外出しようと思ったら、さてどうなるか。
まず2枚の扉を土間側に移動させなければSCLに入れません。
そしてSCLで靴を履き、土間側に来ている2枚の扉をホール側に移動させます。
ここまでの行程を経てようやく外に出られるようになります。
とてもめんどくさい。
そこで、この扉移動の手間を回避する手段は何かないか、と考えます。
例えば、2枚の扉を常に土間側に移動させておくのはどうでしょう。
ホールを通って靴を取り、玄関に戻ってから靴を履いて出ていく、と。
こうすれば扉を開閉する必要がありません。
でもこれだと普通の下駄箱と土間収納があるのと使い勝手が変わらない。
SCL部分で土間と玄関が繋がっている意味がほとんど失われてしまう、という。
じゃあいっそのこと、一枚目の写真のように普段は扉を外しておくとか。
普段使いの利便性は上がり、玄関ホールの横幅が見た目にも実際上も広くなります。
来客時、SCLの目隠しをしたいときはどうするか。
そのときはどこかに片付けていた扉を運んできて上部レールに取り付け、扉を閉めます。
って、客が来るたびにそんな大袈裟なことやってられっか!
というわけで、
この二つはいずれもシド邸におけるSCLの正解の形ではない
となってしまいます。
やはり最後はとんちに頼るしかないのか……?






