映像制作者の映像レビュー
★★★☆☆


大恐慌時代のアメリカの、銀行強盗の物語。


すごくきちんと作りこんでる割に、ずいぶん淡々と話が進むんだな~と思っていたら、実在人物のノンフィクションもの。


実際にいたという文脈を知ると、この男の生き様が途端に説得力を持つ。決して「悪」ではない。誰かが決めた「法」に従う気はないだけの、ただ「自由」な価値観。

そういう人間が、時代が変わる狭間で追い詰められ、自滅していく。


この「男の滅びの美学」は、人種を問わないのかもしれないが、女性にはわからないものだろう。


マイケル・マン監督らしい、硬派な作品。