はじまりの日
あれはたしか私が4歳のお誕生日を迎える前の日、
よく晴れた冬の日でした。
当時まだ幼稚園にも行っておらず、家にいた私は
いつものように居間で遊んでいました。
やがて自分のおもちゃにも飽きた私はテーブルの上に
置いてあった湯呑みをころがして遊びはじめました。
しばらく後、当然のごとく落ちた湯呑みは割れてしまいました。
陶器の割れる物音に気づいた義母が隣の部屋から飛んで来ました。
義母はいきなり私の頬を平手打ちし、呆然としている私は強く手を
引っ張られ縁側 に連れて行かれました。
今までに見たことのない程の凄まじく怒った義母の顔はずっと心に
焼きついています。
そして私は両手首を体の前で着物の腰ひもで縛られて縁側に正座させられました。
ごめんなさい、ごめんなさいって何度も泣きながら謝る私に義母は何も
答えてはくれませんでした。
30分くらい後でようやく許されて手首のひもを解いてもらった時は
真っ赤になった私の手首をなでてくれたんですが、言いようのない怖さに
私はいつまでも震えていました。
これが長く長く続く虐待のはじまりでした。
