以前、「ハリウッドからボリウッドへのラブレター」という記事を書きま
したが、今回は、いわばその返信、ボリウッドからハリウッドへのラブレター
として、
「バルフィ! 人生に唄えば」をご紹介します。
ハリウッドと書きましたが、どちらかといえばヨーロッパと言うのが正し
いかも。この映画ではインド映画お約束のバングラ・ビートや踊りは無し。
替わりに全編を彩るのは、アコーディオンやギターの音色とシャンソンのよ
うな唄の数々。 フランス映画を思わせる鮮やかな色と古き良きハリウッド
映画へのオマージュに溢れた、新感覚のインド映画です。
可愛らしいトイ・トレインの走る、美しいダージリンの街を舞台に物語は
展開します。
聾唖ではあるけれど前向きで皆から愛される青年バルフィ、美しい女性と
出会って恋に落ちるけれども――、
とここまで来て「ああ、汚れない心を持った青年が、美女の心を勝ち取る
って、良くあるやつね」 と思った貴方! 私もそう思いました。 しかし、こ
れが実に意外な展開をするんです。 ネタバレは避けたいので、詳しく書くこ
とはできませんが。
物語に意外性があるだけに、筋立ては少々粗っぽく、ついていけないと思
う部分もあるのですが、そこはインド映画の底力、あり得ない話を力技でま
とめてくれます。
見終わってみれは、素晴らしく美しい物語なので、ここはインド映画とい
う先入観を捨てて、是非、機会を見つけてご覧になってみてください。

