盛岡さんさ、開幕。
去年見れなかったから2年ぶりの、盛岡の祭。
日本一周してから、私の目は、「地元」とか関係なく物事を見てた。
けれど、耳に、体にすりこまれたリズムは、簡単には拭えない。
さんさの太鼓を聞けば、体が動き出す。
「踊りたい!」
何度も口にする。
やっぱりどうしたって、私は、盛岡の人間なんだ。
友達がパレードに出た。
私を見つけて、渾身の力を込めて、手を振る。
泣いちゃう。
私に、帰る所を作ってくれた彼女達の無意識の行動に。
泣いちゃう。
けど、今は泣かない。
懐かしいさんさ、新しい古いさんさ。
やっぱり、実感は沸かないけれど、
この踊りは、私が盛岡で育った証として、体に染み付いてる。
これこそが、今盛岡にいる証。
さんさ、来て良かった。
その久しぶりの盛岡の面々と飲んだ。
私は、焦燥感にかられ、身動きが取れなかった。
私が旅に出ている間に、起業している人が、多い。
私が、旅で、たくさんの出会いを重ね、ようやく色彩を理解し始めた頃、
私の友人達は、またさらに先を見ていたのだ。
旅に出る事がゴールだった盛岡は、
帰って来た私に、超ド級の難題を直球でぶつけてきた。