すごかった…!
高茂岬までの道は、狭くて、カーブが続き、落石が転がり、落ち葉が多くて怖かったが、
すごかった…。
頭上を旋回するトンビの影が、獲物と思ったのか、常に着いて来てたけど、
すごかった…。
岬を見落とし、10Kmもおそるべし道を引き返す事になったが、
とにかくすごかった。
『果て』だった。
ゾクゾクした。
私が見たのは、地球だった。
向かっている時は、来た事を後悔したけど、
何も考えられなくなった。
そんな、高茂岬。


行く前は、影が真下に落ちていたのに、戻るとだいぶ長くなっていた。
しばらく南下を続け、高知県突入!
道の駅すくもで一休み。
お遍路さんや旅人向けに、休憩所があったから、ありがたく使わせて貰った。
地図を見ると、30Kmほど先にキャンプ場がある。
今日はそこにしよう。
一路キャンプ場を目指す。
青々した水田を通りすぎ、足摺サニーロードへ出る。
あんなに霞んでた水平線がくっきりしてる。
明日も晴天か。
国道沿いの海の側に、キャンプ場があった。
覗くと、管理施設には誰も居ない。
仕方ないから勝手に張らせてもらう。
まだ夕暮れまでは時間があるから、買い出しに出た。
今日こそ!ビール!!
2本買ってホクホク。
半額の激安弁当も買って来た。
海を眺めながら、贅沢にディナーにしよう!

海に座り、買い物袋を開けて衝撃が走る。
ビールが1本しか無い!!
落としたああ!!
これは、1本でやめとけという暗示だろうか…。
また買いに行くのも面倒だから、1本で我慢。
テントに戻り、地図を見ていたら、管理人さんが訪れた。
すごく親切で、乗り入れは出来ないけど、近くにバイクを止めさせてくれた。
一安心。
今日は風が強くて、ポールがミシミシ言ってる…。
3ヶ所のツギハギは、テントの形をイビツにして、中が少し狭くなった。
そのツギハギ部分が、ミシミシ言っている…。
頼むから、旅終わるまでは持ってくれ!!