夕べ宿泊した人の中に、プロのレーシングライダーがいた。
気さくなんだけど、どこかボクサーにも似た雰囲気。何が似てるんだろ…。
今日走るそうで、結構近い場所にサーキットがあったから行ってみることにした。
最終目的地は別府。
そんなに時間のかからないルートだから、10時くらいに出る感じで仕度。
先に外出するみんなは「また今夜~」と言って行く。
いや、淋しいけど、今夜はもう居ないよ…。
夕べ一緒に話していたHGさんと連れ立って、そろそろ行こうか…という時に、
「六角レンチ無いですか?」
と、宿泊者のSR乗りの少年が、少し困った様子で聞いてきた。
私持ってるよ!
車積以外にも、六角レンチだけは持ってきてた。
バイクを見に行くと、リアのドラムブレーキのトラブル。
私じゃお手上げ、少年もお手上げ。
HGさんが直しにかかる。が、原因がいまいち分からない…。
こうしてああして…とやっているうちに、10時が過ぎてしまってた。
でも、私が出ちゃえば工具が無くて修理できない。
大丈夫、別府、近い近い!
全て終了し、SRが調子を取り戻したのは11時過ぎ。
でも、今日は本当に出発したい。
まずはレースを見に、オートポリスサーキットへ。
「フル積載だと、さらに私はヘタクソです。」
「じゃあ、後ろから付いてくから、自分のペースで走りな。」
「はい。でも、急ブレーキとかかける時があるので気をつけてください。」
ドキドキ出発。
しかし、またまた私は気付いたの。
阿蘇に来てから、さらに上手くなったよ!!
5㎜くらいは上手くなった!!
カーブも制限速度で入ればスムーズ!
嬉しい!と調子に乗って走っていたら、オートポリスサーキットを通り過ぎていた。
結局HGさんが先を走る事になってしまったぞな…。
サーキットに着いて、ピットに向かう。
ウロウロする私達を、夕べのプロレーシングライダー中山真太郎さんは発見し、
走る前とは思えないにこやかさでピットに向かい入れてくれた。
中山さんは600㏄のレーサーで、この後昼からの走行。
もうすでに走っているのは250㏄。
今日は本番じゃなくて調整なんだそう。
だけど、本番さながらに走る、初めて間近に見るサーキットは、恐ろしいほどかっこ良かった。
昼になり、中山さんが走り出す。
青いバイクの22番。
観客席から見ていたけど、あまりのスピードに、どれだか分からない…。
エンジン音は臨界寸前の様に甲高い唸りを上げている。
ひたすらに、スピードを上げて駆け抜ける。
ストイック。
ミスターストイックの集団だ。
そして、超一流の負けず嫌い集団だ。
そうか!ボクサーと似てるのはこの精神だ!!
何周見ても見つけられないから、ピットの方から見せてもらう事にした。
降りて行くと、ちょうどピットイン!
えらいかっこいいんですけど!!
私達に気付いて、会釈しながらコースに戻る。
えんらいかっこいいんですけど!!!!
正直、レースにはあんまり興味が無かったけど、今日見れて良かった!
だって、すんごくかっこいいし、知ってる人が走ってるのを見るのは楽しい!興奮!!!
間近に走るのを見て、中山さんが来たら手を振ってみる。気付いてるのかなあ…?
50分を走りきり、今日の調整は終わり。
近付いて大丈夫かな…とおずおずと近付いてみたら、またにこやかに迎えてくれた。
そして、走り終えたタイヤに触らせてもらうと、熱い!ベタベタして溶けてるよ!!
記念撮影を申し出たら、快くOKしてくれて、
走った後で、だいぶ消耗してるだろうに、なんて心が広いんだろ…。
本当によい経験!!
9月に仙台で走るらしいから、見に行ってみようかな。
深々と御礼をして、出発しようと思ったら、今度は1000㏄の調整が始まった。
少しだけ…と見てみたら、凄まじいスピード!
エンジン音はもはや戦闘機。
モンスター集団!!
みんなモンスターだ!!!
ホントにホントに、いい経験した!!
こんなの、そうそう見れないよ!
『びゅーんと心の中心点』中山真太郎さん、本当にありがとうございました!!