(オシリ負傷中のさくら。気になって舐め倒している。)
何気なく、出発の支度をしていたら、
「佳ちゃん、旅のスタイル完成してるね。」
と、やや感心気味に言われた。
えっ!どこが!?
破れてしまったジーパンか、
ソールがはげ落ちる一歩手前のスニーカーか、
それとも、色落ちしまくりのぺろぺろの上着…?
体を見回す。
でもどうやら、そこではないみたい。
それって、それって、もんのすごい褒め言葉じゃないかあー!!
ウヒヒ♪
今日出発の人が多くて、ライダーハウスの前にバイクが並ぶ。
カッコイイ…。
みんなそれぞれにパッキングが違くて面白い!
一升瓶を丸裸でくくっておりますが…。
そして、せっかくのパニアケースのカギをかけないんですか…?
性格出ますなー(笑)
だいたい落ち着いたら、撮影会。
バシバシ写真を撮りまっせ。
やめてぇ~!蹴らないで~~!!
あ~楽しい!!
あんまり楽しくて、出発するの名残惜しいな…。
誰かが出発するまで待とう。
第一弾出発組が阿蘇に向けて旅立つ。
バイクに跨がると別人!
カッコイイ!!
颯爽と手を振って駆けて行く。
じゃあ行こう…。
えー、名残惜しいなぁ。
で、も!
「みなさん良い旅を!!!」
しゅっぱーつ!!
最初の交差点で、第三弾出発組の夫婦に追いつかれる。
ありゃ!鈍臭さっ!!
車が途切れて、お別れ。
はあ~、楽しかった~!!
頭の中はそればっかり。
海!山!
ガラス細工みたくキラキラしやがって!
モコモコと迫ってきやがって!
こんにゃろめーー♪♪♪
テンション上がりすぎ。
佐多岬目指し一直線。
一直線…
ぐねぐねじゃんかあ!!
岬に向かう道は、カーブからヘアピンカーブへ徐々にレベルアップ。
ひいい怖い!
しかし、自分の僅かな変化を見逃さなかった。
上手くなってる。
3㎜くらいだけど、上手くなってるきっと!
カーブ手前でお猿さんに遭遇。わー♪
ちいちゃい!カワイー!!
つか、轢いちゃうから避けてー!!
グネグネの道を乗り切って、到着!本土最南端、佐多岬!
岬の先に行くのは有料。そして、最南端の証が買える。
もちろん買いましたとも!
薄暗い不気味なトンネルをくぐり抜け、林の中、アップダウンの激しい遊歩道を歩く。
ひいふうひいふう…。しんどーい!
運動不足がもろに足に出ている。
しかし、この瞬間の為ですからー!!
着いたどー!!!
北海道の最北端、宗谷岬、九州の最南端、佐多岬
コンプリーーート!!!!
岬の先っちょから下を見たら、コバルトブルーの透明な海!
素晴らしい!!
帰り道もひいいふううひいいふうううううう…
駐車場に着い時、足ガクガクになってたから、椅子に座って一休み。
そしたら、リッターバイクの二人連れが良い音させて参上。
かっこいい…と見てたら、そのお兄さん方も椅子に座って一服し始めた。
そして、私のバイクを見ながら
「岩手からだって。元気だなあ~」と話し始めた。
後ろにいますよ~。
知らぬ振りしてバイクに乗るのはちと気まずい。
「あ、あの、私のです…」
おずおずと挙手してみた。
「えっ。」
びっくりして振り返る。
そして、旅のいきさつなんかを聞かれたから、素直にお答えしていたら、答える毎に、
「たいしたもんだ!」「そんな事してる人いるんだな!」
とケタケタ笑ってしきりに感心していた。
何だか楽しくなってしまったから、撮影会をしてみた。
私のバイクの岩手ナンバーを指差しながら、パシャ☆
鹿児島市民と岩手県民としか情報のない3人なのに、異様な盛り上がりをみせた。
そんじゃ、お二人さん、気をつけて!
「がんばってね!」
ありがとうございます!!
さあ!来た道を戻らねば。
グネグネ道はやっぱり怖いけど、目の前に広がる山々に、心奪われる。
厳しい包容力。
緑が瑞々しい。
では、いっちょ宮崎目指してみますか!