眠りを誘発するために、横になりながら本を読んでた。

眠くなったからヘッドライトを消す。

すると聞こえ出す、夜のざわめき…。

これは、足音では…

いや、木々が風に擦られているだけだ。

いや、人かもしれない。

怖い。

一度、真っ暗な外を見渡してみた。

もちろん人はいない。

重厚な波の音は、恐怖を募らせるし、渇いた葉の擦れる音は、目を覚醒させる。

寝れない…。

外の音が恐ろしくて。

誰かに側にいてほしい。


旅から遠ざかった代償は、夜の恐怖。

心臓が高鳴って、震える。

早く朝になってくれ。