STが、私は大好きだ。

お互い辛い時、よく夜に話込んだりして、
勝手に思ってるだけかもしれないけど、絆がずっと深くなったと思う。

彼女の穏やかさ、優しさには憧れるし、
マイペースを守って、芯の強さも持っている。


そんな彼女に対しても、理不尽な敵意が向いていた。

私がSTの立場なら、どれほど辛いか。

でもSTは、私よりずっとずっと強くて、ちゃんと頭を切り替えてた。

社員を辞め、ヘルパーとして、昼間の掃除限定にしたのだ。

「でも店長が辞めたら、ポンと居なくなるよ。」

と、引き際も考えていた。


辞めると言う選択は間違いじゃ無い。

私はやるだけやったし、たくさんの事を考えるきっかけを貰えた。

ただ、心残りは、STの事と、みんなとのお別れ。


『選択』って、いつだってものすごく重い。


せめて、胸を張って、住まいを出よう。