予定通り白神山地の喉元、「白神山地ビジターセンター」までたどり着いた。
情報収集に来ただけだったけど、館内にある展示ホールが面白かった。
模型やパネルで白神山地の紹介が丁寧にされてる。
巨木の印象の強いブナは、思いの他成長が遅い。
100年でもまだ若木の様にほっそりしてる。
てことはあの太い木々はいったい何歳なのか。
そしてやっと太くなったと思ったら300年ほどで寿命を迎える。
大木は倒れ、森に光が入ってまた新たな若木が背を伸ばしていく。
連綿と繋がっている生命のリレー。
その中に共存している、深い落ち葉の下に住む虫たちはちょっと気持ち悪かった。
そして恐怖の対象でしかない熊。だけど熊がいるということは、森の生態系のバランスが取れている大切な証となるんだそう。
怖いけど、お互い怖がっているのだからいい距離感を保ちたいものだ。
展示ホールに満足したのでパンフレットや張り出された交通情報・通行情報を見たら、通行止めになってるところがある。
どうゆうことかな。
ついでにバスの事も聞いてみよう。
受付の可愛らしいお嬢さんに聞いてみたら驚くほどわかりやすく案内してくれた。
白神ラインはとんでもないダートで悪路と言うから、ここ西目屋からバスに乗っていくつもりだったけど、
世界遺産入り口のアクアグリーンビレッジANMONまでは舗装されているからバイクで行けるとな!?
とほっとしたのもつかの間だった。
「マザーツリー、先日の台風で折れてしまいました。」
えっ!?そんな…!!嘘でしょ!?
ほんの数週間前の事。
マザーツリーが折れてしまっていた。
しかも各所で散策路が通行止めになっていたのは、倒木があって危険なためだった。
行くのが絶望的かと思われたけど、
「以前の様に大木と触れ合ったりはできなくても、マザーツリーに会うことはできます。」
と、愛情の籠った声音で教えてくれたから、やっぱり会いに行くことにした。
他にも、目星をつけていた散策路が通行止めになっていた代わりに、足の弱い私でも行ける散策路を案内してくれた。
受付にいた他のお嬢さんたちも温かいまなざしでうなずきながらこちらを見ていて、みんな白神山地が大好きなんだな、と胸があったかくなった。
パンフレットを数冊貰って、ビジターセンターを出た後はすぐ向かいの道の駅津軽白神ビーチにしめやへ買い出し。
その足でさらに白神山地方面へ向かうと、拠点となるお宿「グリーンパークもりのいずみ」がございます。
過酷な明日を予想して最初から連泊予約してる根性無し。
村一番のお湯という良質な温泉があるコンドミニアムのお宿は、想像をはるかにしのぐとんでもなくいい宿でした。
(私的「お風呂の正装」もちろん玉勝温泉でも着用↑)
何もかもそろったキッチンと綺麗に手入れされた室内。
ちょっとしたアパートよりも住み心地良さそうなんだけど…。
私金額一ケタ間違えてないよね?大丈夫よね?
一休みして、真っ先に炊飯セット。
珍しいからと2合ほど買って忘れてた古古米(古古古かも)だけど、ちゃんとお米持ってきたもんね。と封を開けてみた。
何かが大量にうごめいていた。
ザッと鳥肌がたった。
逃げ腰になりながらGoogle先生に聞いたら、食べても全く害がないんだって。
ほっとして鬼のようにお米を洗ったら、綺麗綺麗!全部落とせたみたい!
そのまま炊飯器へGo。
私は温泉へGo。
清潔な大浴場には地元の方々が集って、東北民の私でも聞き取れない方言が行きかっている。
お湯は無色透明、ちょっと何かのいい香りがするのだけど誰かのシャンプーかしら。
湯触りは軽くて、さらっと浸かれる…と思ったのだけど、思いのほか早くのぼせた。
効いてる効いてる…!汗が止まらない!
ご飯が炊けたら明日のためにおにぎりを3つ作成。
きっとこのおにぎりが命をつなぐ事になるわ?
押し入れにはお布団が二組用意されていたから、贅沢に敷布団を2重に重ねて見たら、最高の寝心地を手に入れてしまった。
炊き立てのお米でお腹満たされた上、さらにお風呂に浸かって暖まったから、
最高の眠りに付けるでしょう。