晴天である。
奇跡の晴天。
ひゃっほー!!
海が見たい私たちは、相棒に跨り位置を東へ向かった。
盛岡から沿岸の宮古までは106号線一本で行ける。
大好きな川沿いの適度なクネクネ道でとても気持ちがいい快走路だったのに、新道になって、真っ直ぐの大きな道になったのは残念。
でもライダーもたくさんいてワクワク!
道の駅で休憩しつつ、一気に宮古へ。
宮古市にある市場へ向かって、魚介類を物色。
していたら、とれたて新鮮のホヤが売ってる!
しかもその場でさばいて食べれるとな?
それは是非にいただかないと!ってことで、一個づつお買い上げ。
お店のご主人がサックサックとさばいてくれて、
いただきます!!
一口口に入れただけでわかる新鮮さ!!
さわやかな苦みとたっぷりの甘味、そしてこの瑞々しさよ!
なんと旨いのだ!もうビールが欲しい。ビールなくしてはもったいないくらいの旨さでカルチャーショック。
「ぺろり」と言う表現が全くふさわしいくらいにぺろりと無くなってしまった…
もう一つ食べたい…と思ったけど、きっともう一つ食べたらさらにもう一つときりがなくなりそうだったので、後ろ髪振り切って魚介類の物色に戻る。
大きなエビやほたてを小さくしたような初めて見る貝、お肉も少々調達。
その足で、宮古市街の大きなスーパーへ。
さらに食料や飲み物を調達して、一路海へ!
中の浜へ向かうはずが、ちょっとした迷子になりつつ(なぜか海をまたいで向こう側に浜が見えてた)地元の方に道を教えてもらって何とか到着。
「海だ~~~!!!!!!」
とひとしきり叫んだら、いい場所に陣取って、お弁当広げ開始。
お得意の「ネイチャーストーブ」にて、プチプチバーベキュー。
その辺に落ちている枯れ木を突っ込んでもよく燃えるところが素晴らしい。
さて、先ほど調達した食材を、さっそく乗せる。
エビさん!
焼いている間に、まずは乾杯でしょう!
ノンアルコールなのが味気ないけど、気分上々!
最高の気分だ。
おにぎりほうばって、焼けるのじっと待っていると、すんごい近くにウミネコ(カモメ?)の雛がものほしそうに見ている…
って、うわあああああああ!!!!突撃してきたあああああ!!!!!
低空飛行で食べ物を奪いに襲ってくる!!
私たちは「はあっ!!!!」と脅したり、突然立ち上がって走って向かったりして追い払おうと必死。
もう落ち着いて食べてらんない。
そして恐ろしい事に雛だけでなく続々と大人が集まってきた。
「あげない!あげないから!!はああああああああ!!!!」
必死に威嚇して焼けたらすかさず口に入れる。
全然味わえないうえ火の燃料もどんどんなくなってしまって、私たちは精根尽きた。
後貝が残っていたけど、もはや食べる気力もなく海に帰すことにした。
海に向かう私をじっと見つめるウミネコたち+カラス。
カラスこええええ…。
海に貝を落とした瞬間、一斉に私の方へ向かってくる大量の鳥…!
視界一面が鳥!!
一瞬私鳥使いになってた。
絶対なってた。
でも海から戻るともはや用はないとばかりに鳥は見向きもしなくなった。
落ち着かないからと、浜の奥にあった公園に場所を帰る事にした。
ただの公園じゃない「震災メモリアルパーク中の浜」。
震災の時に甚大な被害を受けた「中の浜キャンプ場」を、公園として整備している。
トイレも炊事場も立派なコンクリートの柱も、なんて無力なんだと力が抜けてしまうほど、
ひしゃげ、折れ、壊れている。
そのまま残っている。
目の前に津波の被害が生々しく残っているのに、公園自体はひどく穏やかな空気だった。
その奥にベンチがあったので、そこでお湯を沸かし、アフタヌーンティーを飲む。
最近うまくいかないことがあった私たちは、時間を忘れて、お互いの話をしあった。
誰かと、こうして話して、ガスが抜けるというのはありがたい。
かなり話し込んでたらもう夕方。
何だか雲行きも怪しいな。
峠を悪天候の中夜走るなんて恐怖でしかない。
急いで帰ろう。
106号線を盛岡に向かって走り始めた。
一旦道の駅で休憩を取ったがまたそこで話こんでしまって、時刻は19:00。
いよいよ暗くなってきた。
「無理はせずゆっくりと」を合言葉に走り出した。
気温が下がり寒い。
暗さに比例して対向車のライトが目に刺さるようになる。
カーブの先が見えない。
怖い怖い怖い…
新道になった106号線に出たら、広くて真っ直ぐでグンと走りやすくなった。
残念とか思ってごめんね…。
待ち合わせしたコンビニにたどり着いた時の安心感たらなかった。
やっぱり人里は安心するねぇ。
そこでもまたちょっとおしゃべりしてから、帰路についた。
お家についから念願のアルコール入りのビールで乾杯!
今日のダイジェストは、私が鳥使いになった瞬間だったのに、あまりに瞬間的だったため写真が無いのが最高に惜しまれる。