待ち合わせ場所からケニーさんのカブの後をついて走っていたが、
カブ早いな!
発進全然追いつけないがな。
途中でお酒屋さんに寄って今夜の宴の買い出し…と、実は今夜どうするか決めてなかった。
行きつけのネットカフェはあるんだけど、それだと飲めない。
もし可能なら、土間でもベランダでもいいからケニーさんちの場所貸してもらえないだろうか。
とおずおずと相談してみたら、「??何言ってんの???」という反応。
はなから泊めてくれる気満々だった模様。
しかもお布団干してくれてた。
「じゃないと飲めないじゃん!」
い、いやそうなんだけども、うっかりお願いしてなかったから突然だったし…もにゃもにゃ
ありがたく甘えさせてもらうことにした。
一安心してガツガツとアルコール類を買い込んで、お家に向かう前に豊田市を一望できる展望台へ。
トヨタの本社がデデーンとそびえて、その手前には美しい川が流れている。


緑もたくさんあって、風がひんやりしている。
都会だけど、自然の美しさもある街。
夕暮れ時。ドラマチック。
しばらく眺めてから、お家へ急ぐ。
ケニーさんは私があまりライディングに自信がない事を知っているので、
前を走りながら急カーブや走りにくい道をハンドサインで合図してくれる。
優しい。
巨岩が敷き詰められた川を沿う、林の中の快走路。
水と植物に冷やされた空気は澄んでいる。やっぱり私こういう道が好き。
ハンドサインのおかげでとても楽しんで走れた。
気持ちよく走って到着。
一人暮らしって言うのだから、アパートかマンションだと思っていたら、なんと一軒家。
しかもデカい!
今夜はお庭でBBQパーリー開催~☆
手馴れてるなあ…なんて優雅に見学させてもらっていると、スペシャルゲスト登場!
私の心の恋人、タマちゃん !
明日も仕事なのにわざわざ駆けつけてくれたのだ!
久しぶり~!…でもなかった。
実はケニーさんも。
今年2月、ケニーさんがボード三昧しに東北へ来るとの事だった。
タマちゃんからも「ケニーさん行くんだってね~!お土産渡しとくから☆」って連絡があって、ワクワク楽しみにしていた。
雪がしんしんと降るその日、近くまで着いたと連絡が来たので迎えに行った。
荷物おろしたり準備するから車に乗っててーと言われたので、まずはケニーさんの車に乗ってちょっと話していたら
「タマちゃんからお土産があるんだ。後ろに置いてたんだけど…」
ワクワクして後ろを振り返ったら、何かがモソっと動いた。
え?!と思った瞬間、バッサー!と毛布が舞い上がりタマちゃん登場ー‼‼‼
なんと本人がお土産というサプライズ!
「マジデ?!!!?!?!?!」しか言えなかったくらいびっくりしたし、嬉しかった。
たまたま都合が合ったからって、盛岡くんだりまで来てしまう行動力すんごい。
どこの地方でも「東京よりあっち側」というのは行きにくいものだ。
であるのに、ケニーさんとタマちゃんにはあまり関係ないようだ。
たった一日だったけど、その日は三人でたくさん遊んですごく楽しかったし、
たくさん話して助けてもらった。
今度は私が行くんだ!って決心した。
そんでサプライズのお返しをしてやろうしめしめとケニーさんとほくそえんでいたのに、それは失敗に終わった。
てな訳で、つい3か月前には盛岡で会っていた私たち。
いつも会う場所はバラバラ。
沖縄だったり名古屋だったり熊本だったり盛岡だったり…。
縁って不思議だなあ…。
ちょっと気恥ずかしい感じもありつつおしゃべりしているうちに、火は本気モード突入。
食材はなにからなにまで舌を巻くほど下準備されてて、後は焼くだけ。
お初にお目にかかる『おおあさり』
ケニーさんと言えば…のホイル焼き
綺麗に切られ串に通された玉ねぎ、肉厚なしいたけ…。
火加減から塩加減まで、すべてにおいて、プロです。
私はひたすら頬づつみ。
しまいには国産牛の高級ステーキですよ。
お口でとろけるってのはこの事をいうんだなあ…幸せだなあ…
次から次へと食材が登場して、全部手際よく焼いてくれて、まさに至れり尽くせり。
お腹いっぱいな気がするけど、でもあんまり美味しくってもっともっと食べたぁい☆
完全におデブ思考。
そろそろ締めのホルモン焼きを…てところで、野太いアメリカンバイクのエンジン音が。
地元のお友達が遊びに来てくれたのだ。
しかしBBQは私が食い漁ってしまったのでほとんど残ってない。
気温も下がってきたことだし、お家の中に移動して二次会開始!
もう一人女の子も来てくれて、バーが開店した。
シェイカーがシャカシャカ言ってます。
ケ、ケニーさん…プ、プロです…。
私は散々飲んでたけど、明日仕事のタマちゃんは車で帰るためにノンアルコール。
しかも朝早いのに、ギリギリまで居てくれた。
いつも私たちが合う時は時間がない。
次こそ、次こそゆっくり遊ぼうっていつも言ってる。
今回も無理させてしまったのに、笑顔で帰るタマちゃん。
いつ会っても真っ直ぐだから、タマちゃんと話してると私も少し真っ直ぐになれる。
だから彼女と話すのはとても好きだ。
次こそは本当にゆっくり遊ぼうね。
街灯も無い夜の闇に走り去るタマちゃんの車を、後ろ髪引かれる思いで見送った。
その後はほぼ泥酔。
ケニーさんのお友達が、真っ直ぐな目でケニーさんへの愛を語り、
女子が旅を羨ましがって、
…を延々ループであります。
時刻は3:00であります。
もう限界であります。
干してくれてたお布団に包まってからも宴の声は聞こえていてまるで子守唄。
人の話し声って安心するんだなあ…にゃむにゃむ