その温泉宿を見つけたのは1年前。
たまたま友人と日帰り温泉に立ち寄った時に同じ温泉郷にありました。
その佇まいに一目で魅入られて、いつか必ず来ようと思いながら、時間は過ぎます。
高卒認定試験が終ったら、ご褒美に泊まりに来よう!と目測を付けていたのにそれすら間々ならず、
結局、発見から1年が経過してしまったと言うわけです。
花巻温泉の奥の奥にひっそりと、豊富な湯量を誇る台温泉郷、
その一角に異彩を放つ温泉宿『中嶋旅館』
この度ついに、おなじみミサト先輩と、新入りヤマちゃんと連れ立っていざ!潜入~!!

近くから見る古い日本建築は迫力も満点だけど、何か胸をわくわくさせる包容力。
中に潜入します。
予約した時に、「お年寄りか足の不自由な方はいらっしゃいますか?」と聞かれた訳が良く分かる。
古い建物特有、「バリアフリー?何ソレ?」という段差の応酬。
階段階段、あっちにも階段。
でも、なんてなんて、なんって素敵なんでしょう!!
釘を一本も使っていないという宮大工職人の技が光ります。
隙なくいたる所に装飾が施されて、見ても見てもまだ持ってそうな奥行きを兼ね備えてます。
そして案内された部屋は、上等すぎて、手に余るかもしれない…。
中嶋旅館を発見してからホームページを穴が開くほど見ていたので分かる。
この部屋、この宿で2番目にいい部屋だ。
「うお~素敵ーーー!!!」と3人のテンションは急上昇~!
天井高えええええ!!!
無駄なスペース多くて萌ええええええええ!!!
げっ!押入れかと思ったら布団部屋ああああああ!!!
古い日本建築が大好きな私たちはしばし地に足が着かない。
その勢いのまま、かんぱぁい☆
こんな素敵な所で乾杯なんて、格別に美味いってものですな。(しかもまだ日中♪)
軽く一杯飲んだらさっそくひとっ風呂。
風呂に向かいながら探検探検♪
最上階の、ホテルで言うスウィートルームをこっそり見学。
物凄い広くてゴージャス!こちらも書院造りで、装飾品の細かな細工が、繊細で美しい。
…つか鍵かけないの?
廊下にはいたる所に謎の扉。
うおお…忍者屋敷。
迷子になる予感満点の複雑な館内に、ただただテンション上がっちゃう。
そして、階段の下の下にひっそりあったお風呂にビックリ。
浴室になんと畳!大理石の床!ぶッとい柱!高すぎる天井!
ミサトちゃん曰く「宮殿みたい」という不思議な作り。


お湯はぬるぬるしている硫黄泉。肌に良さそう♪
誰も居ないのをいい事に、バシャバシャ大騒ぎする私たち。
ワニさん出た!ワニさん!ふははは!
湯上りは汗ダラダラ止まらない。良いお湯の証。
部屋に戻って飲みなおしている間に、メインイベント夕食の時間がやってきた。
『部屋食』てのが今回のこだわりだったのだけど、予想以上の代物参上。
前沢牛のすき焼きに、ホロホロ鳥の土瓶蒸し、鰈の唐揚げ…エトセトラエトセトラ。
土瓶蒸しなんてみんな初対面だから、食べ方に悩む。
まず出汁か?出汁を飲むのか?
おそるおそる出汁をいただくと…うっ、うまーーーーーーーー!!!!!お上品なお味でらっしゃいますなー!
こんな高級なお膳で部屋食、瓶ビールなんて、大人の遊びよのう…むふふ。
むっしゃむっしゃがっついてたけど意外とボリューミィ。
みんなヒーヒー言ってた。
食後はお腹パンパンで動けない!
ちょっと休憩~。
食事が終ったら、お膳と交換で布団が敷かれる。
私たちの部屋係のおばちゃんは、すんごいおしゃべりで面白い。
どうも若い頃はブイブイ言わせてたようだ。
おばちゃんが敷いてくれた布団にゴロゴロして腹ごなし。
腹ごなしがすんだら、裏メインイベントの開催です…。
コソコソと鷲の尾の四合瓶とお猪口を抱え、家族風呂へ。
今は危険だからと推奨されなくなったけど、一昔前は露天風呂とコレはセットだったじゃないか!
と、家族風呂で密かに決行。
湯船に浮かぶお盆、お銚子にお猪口。
「うくくっ!」「シーー!!」
「乾・杯…」
喉から食道を滑り落ちる芳醇。
っっくぅぅう~~!旨い…。
なんて極楽。
ほんと、なんてゆう極楽なんだ。
汗が気持ちいいほど流れてくる。
そのせいかほとんど酔っ払わずに酒を味わえる。
ああ、うまい、ああ、気持ちが良い。
でも時間は飛ぶ様で、あっと言う間に制限時間来訪、極楽タイム終了。
40分早いな~…。
部屋に戻ったらフルスロットル。
後は寝るだけ!おつまみ全開、ビール開栓!記憶も開放!
違う極楽へ行ってきます!!