「髪、伸ばすね。」

あの時確かにそう言ったけど、

伸ばせそうもないや。

自己改革真っ只中の状況で、
髪の長さが煩悩に結び付く私は、今、伸ばせない。

小さな事だけど、大きく思う。

いつも男っぽいなりなのを勿体ないって言ってくれるのは嬉しいけど、
「女」であることが今とても重たいの。

ただ、日々変化していくから、気が変わるかもしれないけどね。


約束の日には、紅をさしてスカートを履いて現れるから、

髪が伸びていなくても許してね。