沈まぬ太陽
1985年8月12日に、日本を震撼させた日航機墜落事故。
航空機事故史上もっとも凄惨で悲劇的であったと言われるこの事故は、
未だ忘れ去られることなく、悲しき教訓として語り継がれている。
毎年この時期になると、
かつての悲劇が脳裏を巡る人も多いだろう。
その事故をモデルとした映画、「沈まぬ太陽」を観た。
事故そのものにスポットライトを当てると言うよりは、
その背景にある遺族や航空会社サイドの事情を描いた作品と言える。
あくまでフィクションとして制作されたものらしいが、
物語の中で描かれたような目を背けたくなるような事実が、
少なからずあったのではないかと思う。
人間ってのは本当に愚かだ。
何よりも、残酷に徹することができる無情な人々の存在が印象に残った。
日航機ハイジャック事件の際の福田元総理の言葉、
「人命は地球よりも重い」という言葉が何度も頭をよぎった。
命を尊重する者の立場からではなく、
それを軽んじる者がいる現実を嘆く者の立場として。
こういう映画を観て、
過去の悲しみに暮れるだけでなく、
それを教訓として未来に目を向ける人が増えることを願う。
そして、
「俺の苦しみなんて取るに足らないもんだよなあ」と多くの人が思えれば、
世の中もう少し良くなると思うんだよなぁ。
事故で亡くなった方々に、
改めて冥福を祈りたい。
死後の安寧が、
すべての人にありますように。