売り場にはどんなに丁寧な対応をしたとしても
どうしてもクレームになってしまうお客様は存在します。
タイミングが悪かったのか何なのか。
本日もいらっしゃいました。
携帯ラジオ用のイヤホンを探しにきた様子のお客様。
どうやら別の売り場のあまり見ない顔の担当が接客していたようですが、
どうにも手に負えない様子だったらしく
別担当販売員「イヤホンについて聞きたいんですけど・・・」
と「助けて~」と言わんばかりの顔で、他の接客終わったばかりの私に近づいてきました。
その時はお客様がすでに怒っているとは全然しらない私。
「じゃぁ、かわりにご案内しますね」
と何気なく引き継ぎました。
私「大変お待たせいたしました」
と言っても数秒です。
お客様「お待たせしましたじゃねーんだよ!(怒りMAX)」
私「失礼いたしました」
(心の中の私)「おぁ、いきなりご立腹モードですかぁ・・おいおい何言ったんだ?」
お客様「これだとどれが使えるんだよ?(怒り大)全然わかんねーんだよ」
携帯ラジオは一部2.5mmの接続ジャックなので注意が必要なんですが(3.5mmが主流です)、
お客様は使えなくなった古いイヤホンを振りかざしていたので、
私「確認いたしますので、宜しければそちらお預かりして宜しいですか?」
と、確認する私。使っていたイヤホンは3.5mmモノラルだったので、
私「こちらのタイプでしたらお使いいただけますよ」
と、何点か紹介してみる。
お客様「これと同じモノはねーのかよ?(怒り中)」
本体のイヤホンなどの付属品は基本的にはメーカー注文になってしまい、通常は時間と値段もかかってしまいます。イヤホンなどの場合ほとんど互換性ある新しいモノ買った方がお客様には都合がよいんです。
なので、そのまま伝え、
「こちらのモノでもお使いいただけますよ」と私。
お客様 「同じものっって言ってんだろ!!腹立つな!(怒りMAX)」
私 「失礼しました。全く同じものですとメーカー問い合わせになりますので少々お時間宜しいですか?」
(心の中の私)「しかも本体相当古いじゃん。けっこう厳しい・・」
お客様 「いくら?」
私「付属品は通常扱いの商品ではないのでお調べしますので少々お待ち下さい」
お客様「すぐわかんねーのかよ。ふざけんな!!(怒りMAX)」
(心の中の私)「付属品は通常商品じゃないって言ってるのに、こりゃぁ聞く耳もたないなぁ。」
私「申し訳ございません」
どうやらさっきまで接客していた販売員がイヤホン知識があまりなかったから怒っているんだろうとなんとなく気がつく私。
この様子だとたぶん込み合っていたので遠い所から別売り場の担当を強引につれてきたんでしょう。
販売員と言えど、かなり経験ある人でないと他のジャンルの細かい商品知識などありません。
例えばエレクトーンとかの担当がいきなり時計コーナーとかに連れてかれても完全アウェー状態。
彼はアウェーの中で助けを求めることもできず必死に接客しようと心みていたんだろうと思います。
なので。
「今お使いのイヤホンはモノラルの3.5mmと言われているタイプの端子で、接続の端子部分が1本線の入ったものがモノラル端子になります。モノラル2.5mmタイプの商品もございますが、見た目で判断ができるので、2.5mm以外のモノラル3.5mmあるいはミニプラグと表記があるものでしたらすべてお使い頂ける上に、お時間も料金もお客様には都合が良いかと思います。その中で選択するとコードの長さで近いもの、つまり今お使いになっているモノはおそらく50cmなので、同じ長さのものでお使い頂けるのはこちらとこちらになります。もちろん他のメーカーのものでも接続の形状さえあっていればお使い頂けるので、あとはこの中からイヤホン部分の形状や料金でお好みのモノをお選び頂ければ同じようにお使い頂けますが、それでも同じものご希望でしたら、申し訳ございませんがお時間頂戴する事になってしまいますが至急お調べいたしますのでご了承下さい」
などと、早口で言って見る私。
お客様「・・・・おぉそうか。(怒り小)」
(心の中の私)「やっぱり・・・」
情報をもらって購入するものが使えるか安心したいお客様に多いケースです。
基本的にお客様を論破してしまうことはクレーム対応でしてはなりませんが、
今回は状況が状況だったのでヒヤヒヤしながらなだめました。
ちなみに量販店ではクレーム対応の隠語もあります。
今回は隠語まで使わずにすんだケースではあります。
しっかし、そのお客様、若干お酒も入っていた様子で真っ赤な顔で怒っていたので逆に血圧が心配でした。