いつどこで起きるかわからない災害。
非常食や備蓄水、簡易トイレなど、家での防災グッズの用意に加え、
外出時の“もしも”に備える『防災ポーチ』をつくってみませんか?
国際災害レスキューナースの辻直美さんに、本当に役立つアイテムを教わります。
防災グッズ「1回は使って」
看護師歴32年の辻直美さん。
阪神・淡路大震災の被災をきっかけに、災害医療の道へ進みました。
東日本大震災など、国内34件、海外2件の被災地への派遣経験があります。
ーー防災グッズで大事なことは?
国際災害レスキューナース 辻直美さん:
皆さん物を買ったら安心してないですか?1回は使ってください。
ライトなどは、真っ暗なところでボタンがどこにあるかわからないとか、簡易シャンプーも香りとか質感とか、意外と使ってみるとちょっと苦手という方もいらっしゃいます。
恵俊彰:
簡易トイレ、そういえば買いっぱなしです。
国際災害レスキューナース 辻直美さん:
もしもの時のために、ぜひ1回使ってみてください。
意外な使い方も…プロが勧める「防災ポーチ」の中身
いつどこで起きるかわからない「災害」。
辻さんがおすすめするのが「防災ポーチ」です。
「防災ポーチ」とは、外出先で被災したときに、一晩程度安全で衛生的に過ごせるだけの必需品を入れておく袋のこと。
いつも持ち歩くために、負担にならない大きさと重さにするのがポイントで、中身のほとんどが100円ショップで揃います。
実際に、辻さんの「防災ポーチ」を見せていただきました。
国際災害レスキューナース 辻直美さん:
私は人を守るという仕事柄、ちょっと多めに入れています。
≪辻さんの防災ポーチの中身≫
▼お薬手帳
▼ウエットティッシュ
▼レスキューシート
▼紙せっけん
▼コンパクトレインポンチョ
▼災害トイレ
▼脇汗パッド
▼マスキングテープ
▼ビニール袋
▼おりものシート
▼大型のナプキン
▼絆創膏
▼常備薬
▼のど飴
▼かゆみ止め
▼アルコール消毒液
▼アロマオイル
▼ハッカ油(スプレータイプ)
▼ペットボトルのキャップ(穴をあけたもの)
▼アルミのスプーン
防災トイレやレインポンチョなどは、持ち運びやすい小さいサイズのものが販売されています。
辻さんに使い方のポイントを聞きました。
≪レインポンチョ≫
カッパとしてだけでなく、服と服の間に着るとあたたかい
≪脇汗パッド≫
出血時、ガーゼや絆創膏で間に合わないときに使用
≪マスキングテープ≫
止血帯として使用するほか、救援物資をもらったときに自分のものに印を付けられる
≪おりものシート≫
災害によるストレスでおりものが出る場合がある
≪のど飴≫
ホコリを吸ってしまい肺炎になりやすい。唾液が出にくいので飴をなめるのが良い
≪かゆみ止め≫
乾燥やホコリ、手が洗えなかったりすることで肌がかゆくなりやすい
≪大型のナプキン≫
実際の使用法とは異なるが、ビニール袋と合わせて簡易トイレにすることもできる
≪アロマオイル≫
生臭いにおいがあるので、好きな香りを吸って自分の心を安定させる
≪ハッカ油(スプレータイプ)≫
ウェットティッシュにつけて体をふき爽快にしたり、トイレの臭いが気になるときに使用
≪ペットボトルのキャップ(穴をあけたもの)≫
少しずつ水を使うために、節水シャワーとして使う
≪アルミのスプーン≫
バールのようにして工具として使用
辻さんが最低限これだけでも持ち歩いてほしいというアイテムは以下の5つです。
▼ウエットティッシュ▼紙せっけん▼ビニール袋▼おりものシート▼レスキューシート
これを参考に、自分の生活スタイルに合わせた「防災ポーチ」を用意してはいかがでしょうか。
コメンテーター 関根麻里:
いろいろ応用した使い方があるんだなと思いました。持っているだけでいざという時安心ですね。
(ひるおび 2024年1月30日放送より)