災害ボランティアに参加した名簿が流出したか
 


 災害ボランティアセンターの職員を名乗る男などから「あなたの名義で別人が1000万円を寄付しました。これは法律違反です」「保釈金を入れれば刑務所に入らずに済む」などと言われた千葉県に住む81歳の女性が現金およそ1120万円をだまし取られました。その手口は複雑で、警察が注意を呼び掛けています。



 警察によりますと、2月14日午前9時半ごろ、千葉県市川市で一人暮らしをしている81歳の女性宅に「熊本災害ボランティアセンターにあなたの名前が登録されています」「登録されている人は熊本のボランティアに行かなくてはいけません」などと消費者センターの職員を名乗る男から嘘の電話がありました。

 女性には身に覚えがなく「行けません」と答えると、男は「あなたの代わりに誰かボランティアへ行くよう手配します」「災害ボランティアセンターの職員に電話して下さい」などと言って電話を切りました。

 女性が伝えられた番号に電話すると「あなたの個人番号を伝えますが、誰にも教えないで下さい」などと言われ、電話は再び切れました。

 すると、今度は女性の代わりにボランティアへ行くという男から「個人番号が必要なので教えてほしい」などと電話がありました。

 “個人番号は誰にも教えないで下さい”と伝えられていましたが、女性は「自分の代わりに行ってくれるので、きっと必要なのだろう」などと思い、番号を伝えました。

 ところが、センターの職員を名乗る男らから「あなたが個人番号を教えてしまったので、代わりに行く人があなたの番号で1000万円を寄付してしまった」「他人があなたの番号で寄付するのは違法なので、金融庁などの捜査が入ってボランティアセンターは大変なことになっている」「保釈金を入れれば刑務所に入らずに済む」などと言われ、女性は“保釈金”を支払うため、銀行口座から毎日50万円ずつ引き出すよう指示されました。



 そして、女性は2月25日と3月11日の2回、自宅にやって来た金融庁の職員をかたる男に現金合わせて1120万円を渡してしまったということです。

 その後、男らと連絡が取れなくなり、心配になった女性が4月になって警察に相談して事件が発覚しました。

 千葉県警行徳署は「『お金を取りに行きます』などと言われたら、ドキドキするかもしれないが一呼吸おいて、まずは家族や警察に相談してほしい」と注意を呼び掛けるとともに、防犯カメラの記録など残された手掛かりから犯人の行方を追っています。









 




 




 





警察は、広島県内に住む60代の女性が今月1日、特殊詐欺の被害にあった際の電話の音声を公開しました。

そこでは、“市職員”を名乗る男が「還付金を振り込む」として、金融機関に行くよう指示。その後、“金融機関職員”と名乗る別の男が、“お客様番号”を入力するよう伝えていました。

“金融機関職員”を名乗る男

「お客様番号、こちら“999”、“334”」

「“円(ボタン)”を押していただければと思います」

実は、この時女性が入力していたのは“お客様番号”ではなく、“振り込み金額”でした。

※詳しくは動画をご覧ください。(4月21日放送『news every.』より)


 




  

 







 




 




 




 




 


  


 





 


 金融機関のインターネット口座から預金が別口座に不正送金される被害が相次いでいる。愛知県内在住者の被害額は、今年3月末までで7430万円に上り、早くも昨年1年間の6310万円を上回った。銀行のホームページ(HP)に酷似した偽のHPで利用者を信用させ、入力させたパスワードを盗み取るなど手口は巧妙化しており、県警は注意を呼びかけている。

 不正送金の代表例は、銀行を装った電子メールから始まる。「セキュリティー強化のため、口座の利用を一時停止しています。再開手続きをお願いします」という内容だ。偽のHPには、こうしたメールに記載されたURLから誘導される。誤信したままネット口座用のパスワードなどを入力すると、個人情報が抜き取られ、身に覚えのない口座へ不正送金されてしまう。1人あたりの被害額は約300万円になるという。

 県内の被害額は2015年の約2億円が最多だったが、その後は金融機関と県警の周知で減少した。現在のペースでは23年の被害額は年間3億円と見込まれ、過去最多を上回る。

 県警は対策として、HPが銀行の公式であることを注意深く確認することや、スマートフォンアプリを利用してネット口座を利用するよう呼びかけている。