特殊詐欺の被害防止へ“なぜだまされてしまうのか”考えようと警察が心理学の専門家を招いて講習会を開きました。

迫真の泣きまねを披露するのは新潟青陵大学大学院の碓井真史教授です。特殊詐欺被害の撲滅を目的として県警が11月24日に開いた講習会に講師として招かれました。

〈新潟青陵大学大学院 碓井真史教授〉

「いま私がやったのは明らかにウソ泣きです。それはみんな分かっていると思いますが、分かっていても聞くと心が動きませんか」

社会心理学が専門の碓井教授。「心が動くと冷静に判断できない状況につながる」という詐欺師が利用する人間の心理について実践してみせたのです。

警察によりますと、ことし10月末までに県内では151件の特殊詐欺事件が認知されていて、被害額は約4億6500万円にのぼります。去年の同じ時期に比べ、件数は約50件、被害額は2億円ほど増えています。

碓井教授は「なぜだまされるのか知ることが防御になる」と話しました。

〈新潟青陵大学大学院 碓井真史教授〉

「冷静さを失ってしまえば人は簡単に心を支配されてしまう。そのことをいつも思っていてほしい」

県警はこの講習会の内容をまとめて広報に活用していく考えです。