神戸新聞

 兵庫県内で、体に揺れを感じる地震(有感地震)が相次いでいる。3月11日から4月3日までの1カ月足らずで、震度1以上の地震が5回発生。うち2回は県内で震度3を記録した。過去と比べて突出して多いわけではないが「これを機に各家庭で備えの再確認を」と専門家は呼び掛ける。


 5回のうち、震央地(震源)が兵庫県内だったのは3月11日に起きた2回の地震。うち1回は三田、丹波篠山、丹波、朝来市で震度3を観測した。三田市は、京都府南部を震源とする同月31日の地震でも震度3。東北で最大震度6強だった同月16日の地震では、豊岡市で震度2を観測している。

 県内での震度1以上は、2月は1回だけだった。

 神戸大都市安全研究センターの吉岡祥一教授(地震学)は回数よりも、内陸部で地震が続いていることに着目する。「詳しいメカニズムは不明」としつつ、過去には、昭和の東南海地震(1944年)、南海地震(46年)前に鳥取などで内陸地震が相次いだという。

 内陸地震は足元の活断層がずれて起きる「直下型」のため、規模が大きいと被害は大きくなる。活断層は兵庫県南西部の山崎断層帯などが知られるが、未知のものも多いとみられる。

 「地震は予測できない。日頃から備えを」と吉岡教授。神戸地方気象台の生駒良友・南海トラフ地震防災官は「家具固定などの安全対策や、非常用持ち出し袋や携帯電話の充電機器の用意といった避難準備の確認を」と呼び掛けている。(上田勇紀)



 





 





 





 




 




 






 





 





 






 

 さらに、南海トラフのプレート活動の影響で周辺地域では直下型地震が発生する可能性が高まっていると指摘します。