<新型コロナ>10代死亡…2回接種の男子学生、基礎疾患なし 急変後、搬送に2時間かかる 死因はDIC2022/02/16 22:55 

埼玉新聞
 埼玉県さいたま市は16日、新型コロナウイルスに感染した市内の10代後半の男子学生が9日、県内の医療機関で死亡したと発表した。基礎疾患はなかったとしている。県などによると、県内で最も若い死亡例で、10代の死亡例は県内で初めて、全国で5人目とみられる。

 市保健所によると、男性は2日に発熱し、3日に市内の医療機関を受診して抗原検査で陽性が判明。その後も40度前後の高熱が6日まで5日間続き、6日に震えや発熱があったことから家族が救急要請した。救急隊が駆け付け、血圧や血中酸素飽和度、意識レベルなどに問題がないと判断して搬送しなかった。同日、救急隊から保健所に照会があり、発生届が提出されていなかったため、保健所が市内医療機関に提出を要請。直後に発生届を受理して、保健師が容体を聞き取り、入院の必要はないとしたが、高熱が続いていたため、保健所による健康観察を行うと判断した。

 男性は7日朝に容体が急変し、家族が119番。意識レベルの低下が見られ、医療機関5カ所に断られ、6カ所目で市外の医療機関への搬送が決まり、搬送まで約2時間かかった。男性は9日午後、搬送先の医療機関で死亡した。

 死因はコロナに伴う播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)と診断された。がん、白血病、細菌感染症の患者に発生することが多いという。男性は昨年10月にワクチンを2回接種していた。感染経路については分かっていない。











































 COVID-19患者770例のデータを集計した。入院開始日は2020年1月25日~2021年5月6日(n=766, 不明4例), 入院期間は中央値12.0日(四分位範囲8.0-19.0日, n=727), 死亡退院は39例(5%)であった。性別は, 男性440例(57%), 女性330例(43%), 年齢は中央値51.0歳(四分位範囲30.0-68.5歳)であった。何らかの基礎疾患を有した症例は270例(35%)であった。

 発症時の症状として, 発熱404例(52%), 呼吸器症状224例(29%), 倦怠感108例(14%), 頭痛63例(8%), 消化器症状45例(6%), 鼻汁31例(4%), 味覚異常26例(3%), 嗅覚異常24例(3%), 関節痛24例(3%), 筋肉痛11例(1%)の順に多くみられた。入院時の症状は, 発熱288例(37%), 呼吸器症状199例(26%), 倦怠感83例(11%), 消化器症状58例(8%), 味覚異常45例(6%), 頭痛46例(6%), 嗅覚異常43例(6%), 鼻汁28例(4%), 関節痛19例(2%), 筋肉痛6例(<1%), 意識障害1例(<1%)であった。入院中, 29例(4%)において合併症の記載があり, その内訳(重複を含む)は, 急性呼吸窮迫症候群(ARDS)14例(2%), 急性腎障害7例(<1%), 人工呼吸器関連肺炎4例(<1%), 播種性血管内凝固症候群(DIC)3例(<1%), 多臓器不全2例(<1%), 誤嚥性肺炎2例(<1%), カテーテル関連血流感染2例(<1%), 細菌性肺炎1例(<1%)であり, このうち19例が死亡した。




第27回 重症化――最新の知見2020年11月23日 掲載 スピーカー 讃井將満(さぬい・まさみつ)教授 





血液造血器の病気:播種性血管内凝固症候群(DIC) 





























新型コロナウイルスへの感染で、心臓や血管の疾患のリスクが高まる可能性を指摘する研究結果がアメリカの医学雑誌に掲載された。

【映像】ワシントン大学が発表したデータ

 アメリカのワシントン大学は7日、退役軍人用の病院で、おととし3月から去年1月に新型コロナに感染後30日以上生存した約15万人のデータを用いた研究結果を公開。重症・軽症に関わらず、感染後1年間で20種類の心臓や血管系の疾患リスクが上昇していた。

 感染前のデータに比べ、心臓発作は63%、脳卒中は52%、心不全では72%高まっていた。調査対象が主に退役軍人の白人男性のため「一般的に述べるには、データとして欠点がある」としつつ、警鐘を鳴らしている。(ANNニュース)