読売新聞

 秋田県警由利本荘署は5日、由利本荘市に住む30歳代女性が現金1460万円をだまし取られる詐欺被害に遭ったと発表した。

 同署によると、女性の携帯電話に8月31日、「NTTファイナンスサポートセンター」をかたって「ご利用料金の支払い確認が取れておりません」とのショートメッセージサービス(SMS)が届いた。

 記された連絡先に電話をかけると、「支払い確認が取れないのは、あなたが詐欺事件の主犯格だからです」「解決金100万円を支払ってもらう」などと相次いで要求され、10月2日まで複数回にわたり、指定された口座に同市内の現金自動預け払い機(ATM)で現金計1460万円を振り込んだ。

 女性は「メールが来て解決金を支払わなければいけないと思った」と話しているという。

 同署は不審なメッセージを受信した際は「速やかに警察に相談してほしい」としている。




低価格プランも増えたスマホ 子どもに持たせる際の注意点は2021/10/06 11:00 NIKKEI STYLE

最近の子どもは、小学生のころからスマートフォン(スマホ)を持っています。高学年になると、多くのお子さんがスマホを持っているように感じます。

スマホを持たせると、SNS(交流サイト)関連のことなどで友人間でトラブルが生じるおそれもあり、「持たせたくない」と思っている親御さんもいらっしゃいます。ですが、対話アプリの「LINE(ライン)」などをクラスの連絡網のように使うこともありますし、コミュニケーションツールを使えば家族間の連絡もスムーズ。そんなメリットを考えて、高学年になるにつれ、子どもにスマホを持たせるご家庭が増えるようです。

もう一つ。スマホに低価格プランが出てきたことも、こうした傾向に拍車をかけています。子どもが持つ携帯端末といえば、少し前までは「キッズケータイ」が主流でした。インターネット利用など機能に制限があり、子どもの居場所を探すサービスをつけても月額利用料は800円ほど。子どもの安全を守るツールが比較的安く利用できます。料金を抑えるという点では、「格安スマホ」と呼ばれる仮想移動体通信事業者(MVNO)のサービスもありますが、2021年に入り、さらに状況が変わりました。大手携帯電話会社が手続きをオンラインとする従来より安価な新料金プランを打ち出したのです。データ通信料を小容量として月額利用料が1000円を切るようなプランも出ています。

私はスマホなどでの通信費にお金をかけることは、あまり意味のないことだと考えています。目的は連絡ツール。今は電話での会話も少ないでしょうし、メッセージをやりとりできれば十分という人も多いです。もちろん通話が多いという人もいらっしゃいますが、自分の状況に合わせ、ブランドにこだわらず、安いプランを利用できるとよいのではないかと考えています。高いプランを使うよりも安いプランを使い、浮いたお金で家族でおいしい食事を楽しむなどした方が良いと思うのです。

そこで今回は、格安スマホを中心に、子どもにスマホを持たせるときには、どのようなことに気をつけるとよいか、お伝えしたいと思います。

■子どもには、スマホをどんな風にもたせる?

先ほども述べたように、スマホの料金の選択肢はかなり広がりました。親子で使い方のルールだけしっかりと決めておき、それを守りながら使用してもらう分には、非常に良い状況です。

以前は格安スマホでデータ通信のみの契約として利用料を抑える例がみられましたが、今は通話ができるプランでもかなり安い。今まで緊急電話などができないことを不安に思っていた方も、これなら安心です。

格安スマホの利用料の例を挙げますと、「データ通信2〜3ギガバイト(ギガは10億、GB)に音声通話ができる」という契約で800〜900円ほどという例も。通話料金は別となりますので、特別な通話以外は無料の通話アプリを利用すると決めておくと、ほぼ基本料金で使うことができてしまいます。かなり使いやすくなりました。

端末も親のお下がりや中古ショップで購入したもので大丈夫です。格安スマホでは、キャンペーンとして事務手数料などの初期費用が掛からない会社もあります。このため、あまり費用をかけずにスマホを持たせることができます。

■子どもが格安スマホを使う、メリット・デメリット

以上から、子どもが格安スマホを持つメリットは「導入や毎月の利用金額が安い」ということが1つです。他には、

・位置情報サービスやアプリを利用して、安全を見守れる

・緊急通報(110番、119番など)が利用できる

・家族間の緊急連絡ができる

というようなメリットもあります。

緊急通報については、データ専用SIMでは利用できません。IP電話(050Plusなど)に契約のうえ、警察署、消防署などの電話番号を登録しておく必要があります。緊急通報のための専用アプリ、警察なら「緊急通報ナビ」、消防なら「火事・救急通報ナビ」を入手しておいてもよいでしょう。ですが、IP電話にも月額料金が数百円かかりますから、それならはじめから通話ができる「音声SIM」の契約にしておくほうが安上がりな場合も多いと思います。よく比較検討してみましょう。

次に、デメリットとしては、格安スマホに限らずスマホ全体にいえることですが

・SNSでの投稿から、いじめに発展する可能性

・個人情報流出、高額請求、性的被害などのネットトラブルが起きる可能性

・勉強をしなくなり学力に影響が出る

・「スマホを手放せない」など依存気味になる

というようなことが考えられます。利用を始めるには、これらのトラブルを防止するために、利用時間、利用場所をはじめ、個人情報を書き込まない、他人の悪口を書かない、知らない人にコメントしない、アプリをダウンロードするときは親の許可を得るなど、ご家庭なりのルールをしっかりと決めておきましょう。

利用料金が高額になることはないかと心配される方もいます。ただ、格安スマホであればキャリア決済はできませんし、データ通信は上限が決まっているプランを使えば、通信料がかかりすぎるということもありません。アプリへの課金を防止し、電話機能による通話も必要時以外にしないルールをつくれば、極端に高額になることはないでしょう。

■子どもは、どのようにスマホを使っているのか

では、スマホを与えられた子どもは、スマホを何に使っているのでしょうか。

内閣府が公開している「青少年のインターネット利用環境実態調査」 (20年度)によると、利用内容は

1.動画視聴(ユーチューブなど) 81.7%

2.コミュニケーション(メール・SNSなど) 80.0%

3.ゲーム、音楽視聴 それぞれ70%強

4.情報検索 63.2%

5.勉強・学習・知育アプリやサービス 42.5%

となっています。これらの割合はキャリアのスマホ、格安スマホなど、どの端末を使っているかで多少の差がありますが、多くは楽しみに使われているようです。

子どももスマホを持つということは、必ずしも良い面ばかりではなく、心配される点も多いかと思います。ですが、利用料金も下がり、より使いやすくなったスマホは、離れている子どもが困った時に、オンラインで顔を見ながら話すことができるなど、子どもの状況を把握するのに非常に便利であるとも思います。

利用をお考えの方は、利用料もそうですが、メリット、デメリットを考えながら比較し、納得して決められることをおすすめします。

横山光昭(よこやま・みつあき)




火災警報器 10年を目安に交換を火災警報器そろそろ寿命? 義務化10年、電池切れやセンサー劣化の恐れ「点検、交換を」2021/10/10 20:00  神戸新聞

 火災警報器の全住宅への設置義務付けから10年が経過し、各消防本部などが警報器の点検や交換を呼び掛けている。兵庫県内で1カ所以上に警報器を設置している住宅は、2021年6月時点で87・4%(推計)と普及が進む一方で、義務化に伴い設置された警報器は老朽化。電子部品の劣化や電池切れなどで火災を検知できない恐れがあり、対策が急務になっている。(藤井伸哉)


 警報器は、煙や熱を感知して音や光で火災を知らせる。国は消防法を改正するなどし、住宅への設置を義務化。新築は06年6月まで、既存を含む全住宅は11年6月までに、寝室や階段などに設置するよう定めた。

■火災死者3割減

 消防庁などによると、全国の設置率は83・1%。兵庫で最高は豊岡市消防本部管内の96%、最低は淡路広域消防事務組合(淡路島3市)管内の70%だった。05年に1万7014件だった全国の住宅火災(放火を除く)は、19年に1万58件に減った。死者数(放火自殺者を除く)も1220人から899人になり、3割近い大幅減だった。

 警報器が全面義務化された11年以降の10年間について、神戸市消防局が市内での効果を検証したところ、未設置に比べ3割ほど死者の発生率が低かった。火災1件あたりの損害額や焼損面積も6〜7割減となっていた。

■「10年を目安に」

 一方、新築住宅への義務化から15年が経過。寿命が10年程度という電池の消耗に加え、ほこりでセンサーが稼働しなかったり、劣化で検知性能が落ちたりしている可能性があるという。



 「設置していても、鳴らなければ意味がない」と同市消防局。ボタンを押したり、ひもを引っ張ったりして点検できるが、原則10年程度での交換を勧めている。本体は数千円程度から購入できる。

 その上で、担当者は「点検や交換に加え、そもそも火災を発生させないことが重要だ」と呼び掛けた。警報器の相談は、県内の各消防本部で応じている。

 なお、マンションなどの集合住宅には、警報器と同様に火災を検知して知らせる「自動火災報知設備」の設置を義務化。点検や報告が求められていることから、定期的な装置の点検がある。




 





 




 



 




 





毎日新聞

 仁愛大学が9日、開学20周年を記念した特別講演会を同大学体育館(福井県越前市)で開き、教育評論家の尾木ママこと尾木直樹さんが「尾木ママ流共感力 〜IQより人間力〜」をテーマに講演した。同大学関係者ら約130人が出席したほか、学生や卒業生ら約500人がオンラインで視聴した。

 尾木さんは現代の教育について、「AI(人工知能)の登場により、IQ(知能指数)よりも感性やコミュニケーション能力などの『人間力』を養うことが重要になってきている」と説明。その上で、「近年、農業高校や工業高校の生徒が飛躍する傾向がある。好きなことに取り組む過程で、それを極めるために苦手なことも楽しんで挑戦して身につけるためだ。『好き』にこだわると地頭が鍛えられる」などと述べた。

 また、人の気持ちに寄り添い想像できる「共感力」の高め方について触れ、「コロナ禍でマスクを着ける場面が増え、子供に共感能力が身につく機会が減ることが危惧されている。日本人は奥ゆかしい性質があるが、欧米人のようにボディーランゲージで気持ちを表現し合うことが大事だ」と話した。

 オンラインでの参加者からの「4歳の娘が言うことを聞かない。共感の力を養うにはどうすれば良いか」という質問には、「頭ごなしに怒るのは論外。『どうしたの?』と聴く姿勢を示し、返答には意識的に相づちを打って聴いてあげると良い」と語った。【大原翔】