「外出自粛の長期化」が日本人に招く3大弊害 夜眠れない人ほど「コロナ感染リスクが高い」訳2021/08/31 11:00 

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 日本で圧倒的に多い肝臓病が、お酒をほとんど飲まない人にみられる「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD=ナッフルド)」だ。成人の約25%を占める。このうち、進行性で肝硬変や肝臓がんに進展しやすいものをNASH(ナッシュ)と呼ぶ。NASHについて最近2つの大きなトピックスを発表したNASH治療・研究の国内第一人者、大阪府済生会吹田病院名誉院長の岡上武医師に話を聞いた。

 NASHは、肥満、2型糖尿病、高血圧、脂質異常症などを背景に肝臓に脂肪が蓄積し、炎症や線維化を伴い、やがて肝硬変や肝臓がんを引き起こす病気だ。原因となる病気の治療に加え、肥満解消が重要。それで良くならない場合、薬物治療となるが、NASHの治療薬として認可されているものはなかった。

 しかし、今後は変わるかもしれない。それが1つ目のトピックスだ。

■16カ国143施設での比較試験で糖尿病治療薬に改善効果

「2型糖尿病治療薬GLP-1受容体作動薬を週1回皮下投与した試験で、NASHの脂肪肝、炎症が改善し、線維化もやや改善しました」

 これは、日本を含む16カ国143施設で行われたプラセボ(偽薬)との比較試験の結果。使われたGLP-1受容体作動薬は、日本で2020年に2型糖尿病患者に対して承認された週1回皮下注射するセマグルチドだ。

 NASHの改善は、セマグルチド0.1ミリグラム投与群で40.4%、0.2ミリ群で35.6%、0.4ミリ群で58.9%と、プラセボ群の17.2%に対し、いずれも有意差が見られた。

 線維化を伴うNASHでは線維化の改善は見られたが、プラセボ群との間に有意差はなかった。しかし、線維化が進んだ患者の「悪化を防ぐ」点についてはGLP-1受容体作動薬の有効性が認められ、繊維化のバイオマーカーも改善した。


「今回の試験は投与期間が1年半。線維化の改善には時間がかかるので、2年や3年と長期的に投与すると線維化の改善が期待できる。早ければ2年半先にはNASHの治療薬として承認申請が行われる可能性がある」

 となると、NASHの初の承認治療薬となる。

■肝生検なしで確定診断が可能に

 NASHが厄介なのは、確定診断には肝生検が必要な点だ。患者の負担が大きく、NAFLD全員を対象には行えない。

 そこで岡上医師が開発したのが、人工知能(AI)を用いたNASHのスクリーニング「NASHスコープ」と線維化診断法「フィブロスコープ」。これが2つ目のトピックスだ。

「通常の検査で分かる11項目をNASHスコープに入れると、1分でNASHかどうかが分かる。それに線維化マーカーを加えた12項目をフィブロスコープにかけると、線維化がどれほど進んでいるかがすぐ判明します」

 約3年半かけ、岡上医師がこれまで肝生検で診断したNAFLD324例のデータを用いてAIシステムを構築した。肝生検での組織診断は、病理医の診断能力や、採取した組織の部位の病変で差が出る。吹田病院は国内トップクラスのNASH治療病院ゆえに全国から多数の患者が集まり、肝組織診断を岡上医師がひとりで行うため、肝生検の結果に診断医間の差がない。だからこそ肝生検に少しも劣らない精度の高いAI診断システムが構築できた。



「患者さんの負担が全くない。AIでNASHを調べられるようになれば、今までNASHとされていなかった人にも、NASHが見つかる可能性が高い。早期発見、早期治療となれば、肝硬変、肝臓がんの患者数減少が期待できます」

 このAIの検査は、岡上医師の病院以外でも使用可能で、すでに一部の病院で使用されている。






爪の色が黄色や茶色になるのはなぜか 病気の可能性はある?【名医が答える病気と体の悩み】2021/08/31 09:26 

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自律神経失調症のセルフチェックリスト・自己診断

  1. めまいや耳鳴りがする
  2. 肩こりや頭痛がひどい
  3. 目が疲れやすい
  4. 口が乾きやすい
  5. 喉が詰まるような感覚がある
  6. 手足が痺れる
  7. 顔だけ、あるいは手足にだけ汗をかく
  8. 胸がドキドキしたり、ザワザワしたりする
  9. 下痢や便秘を繰り返す
  10. 寝つきが良くない
  11. ぐっすりと眠れている気がしない
  12. 疲れやすい
  13. やる気が起きない
  14. イライラする
  15. 突然、不安感に襲われる
  16. 憂うつになることが多い
  17. 仕事や家事に集中できなくなった
  18. 日中でもボーッとしてしまうことが増えた

これらの症状に複数当てはまることがあれば、自律神経の乱れや体の不調が考えられます。まずは生活習慣を見直し、ストレスの少ない環境を心掛けましょう。また症状が続くようであれば、早めに医療機関を受診しましょう。





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鼻の奥にある上咽頭(いんとう)。ここが炎症を起こすと、肩こりやめまいなどさまざまな疾患にもつながることから「万病のもと」といわれる。記者の40年来の皮膚疾患も、上咽頭炎が原因かもとのことで、「EAT」という治療を試してみた。



*  *  *
「痛いっ!」「やめてくれぇ」と心の声は絶叫するが、声すら出ない。

 鼻の左の穴から、PCR検査のように先端に薬液をしみ込ませた脱脂綿がついた細い棒を突っ込まれ、何度も鼻の奥をこすられる。抜き取られた綿棒の先には赤い血が。

 ほっとしたのもつかの間、次は右の穴から、さらに太くて大きめの綿棒が口から突っ込まれ、のどの上奥をこすられる。取り出された脱脂綿には血がにじんでいた。

 涙目で、やっと終わった……と思った瞬間、のどの奥がひりつくように痛みだす。治療は数分だが、脱脂綿にしみ込ませてあった塩化亜鉛の刺激でのどの痛みは治療後も数時間続いた。これが万病のもととされる慢性上咽頭炎の治療法「EAT(上咽頭擦過療法)」だ。

 上咽頭とは、のどの上の鼻の奥にあり、鼻から吸った息が気管に向かう“曲がり角”の部分。炎症を起こしやすい部位で、この上咽頭に慢性の炎症があると、さまざまな体の不調の原因になるといわれている。

 片頭痛、めまい、肩こり、倦怠(けんたい)感、うつ、しびれなどだけではなく、関節痛、過敏性腸症候群、慢性湿疹、IgA腎症などの自己免疫疾患の症状……。こうした症状が、慢性上咽頭炎を治すことで劇的に改善した例が多数報告されているのだ。

 かく言う私も40年来の皮膚疾患(尋常性乾癬=かんせん)と3年前からIgA腎症に悩まされており、定期健康診断で医師に勧められてこの治療法にたどり着いた。


 EATは約60年前に耳鼻咽喉科の大学教授だった医師が発見し、多くの全身症状を改善させる治療法として注目された。しかし、上咽頭炎と全身の症状との関連を科学的に証明できず、1980年代に医療の表舞台から姿を消し、現在は耳鼻咽喉科の「教科書」にも載っていない。

 この治療法を“再発見”したのはIgA腎症根治治療ネットワーク代表で腎臓内科医の堀田修氏(現・堀田修クリニック院長)で、『つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい』など多数の著書があるEATの第一人者だ。

 今ではIgA腎症の根治治療法として確立されている「扁摘パルス療法」について米医学誌に論文を発表した堀田医師は、研究の過程で上咽頭を塩化亜鉛溶液でこするEAT療法を知り、文献をあさり、臨床を重ねた。これまでに3千人を超える慢性上咽頭炎の治療をしたという。

 堀田医師のもとで慢性腎炎の治療をしている40代の会社員は当初、定期受診時に頭痛と首の痛みを訴えた。あまりに症状が重いため、整形外科でMRI検査を受けたが、異常なしと言われたという。そこでEATを行うと、回らなかった首がすぐに回るようになり、頭痛も改善したという。

 別の後鼻漏(鼻水がのどのほうに落ちる症状)の患者は「たんが、のどの奥にへばりついた感じ」と訴えたが、耳鼻咽喉科をたらい回しになったうえ、「精神的なもの」だと精神科の受診を勧められた。しかしEATで後鼻漏の症状が改善した。

 他にも、うつ、せきぜんそく、過敏性腸症候群、掌蹠膿疱(しょうせきのうほう)症などで治療に行き詰まった多くの患者が堀田医師のもとでこの治療を受けて、症状を改善させているという。



 冒頭の記者の治療では、綿棒に血がべっとりついたが、次第に効果が表れ、10回目の治療を終えたころには悩まされ続けた肩こりが消えていた。

 それにしても、なぜのどの奥を塩化亜鉛溶液でこするだけで、さまざまな症状が改善するのか。堀田医師は「EATには三つの効果があると考えられます」と言う。

 まず一つめは、「塩化亜鉛による炎症部分の直接的な消炎作用」だ。

「空気の入り口である上咽頭には、外敵と闘う準備状態の活性リンパ球があり、殺菌作用のある亜鉛を塗布することで殺菌効果や炎症の沈静化が起きます。また、上咽頭炎の影響を受ける筋肉の緊張がほぐれ、頭痛や肩こりなどの症状が緩和されます。さらに炎症が治まることで免疫細胞が慢性的に刺激される状態がなくなり、糸球体腎炎や皮膚炎などの活動の低下につながると考えられます」

 二つめは、「出血による上咽頭部のうっ血改善」だ。

「上咽頭に炎症があると驚くほど出血をしますが、これは上咽頭粘膜下の細静脈が拡張し、うっ血しているから。ここをこすることで自然に出血します。出血によって、上咽頭にたまっていた炎症物質や老廃物などが除去されます。その結果、脳から排出されるリンパ液の流れが改善し、脳細胞の機能回復につながると考えられます」

 これにより、倦怠感やうつ、不眠などが改善するという。

 三つめは、「迷走神経を刺激して免疫疾患の炎症を抑える効果」だ。



「上咽頭は、自律神経をつかさどる迷走神経が豊富な部位です。この部位への刺激によって炎症を抑制するTリンパ球が放出され、免疫疾患の炎症が抑えられます。理論的には、これによって炎症性腸疾患や関節リウマチなどの自己免疫疾患、自律神経障害による不定愁訴の改善につながります」

 上咽頭は免疫系、自律神経系、内分泌系のすべてに関わっている。そこに炎症があれば、体に異常が起きるのは当然のことかもしれない。それでもEATが普及しているわけではないという。その理由について堀田医師はこう話す。

「EATは単純な治療で、診療報酬が極めて低く設定されているため、ほとんどの医師にとって魅力が乏しい。しかし現在、日本口腔・咽頭科学会などを中心にEATを再評価する動きがあり、今後はさらに研究が進む可能性が出てきた」

 ちなみにEATを体験した私にも慢性上咽頭炎があり、これまで3回、EATを受けている。持病の皮膚炎や腎炎は相変わらずだが、不思議なことに若いころから悩まされていた肩こりは楽になった。痛〜い治療は週に1回だが、担当医師によれば自分でできる痛くない治療法もある。

 生理食塩水を使った「鼻うがい」だ。口うがいでは除去できない上咽頭の粘膜からほこりや花粉、細菌やウイルスを取り除くことができる。

 堀田医師は鼻うがいのほかに、湯たんぽで首の後ろを温める「首湯たんぽ」や寝る前の口腔ケア、口にテープを貼って眠り鼻呼吸を促す方法なども慢性上咽頭炎の治療には効果があるという。



 長引く体の不調に悩んでいるなら、一度耳鼻咽喉科で慢性上咽頭炎の有無をチェックしてもらってみるのも一考かもしれない。(本誌・鈴木裕也)

※週刊朝日  2021年9月3日号







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