私が小学校六年生の時
休み時間に友達と校庭に遊びに行こうと廊下を歩いていた時に目に飛び込んで来たのは、赤と黒のチェックのネルシャツにGパン姿の背の高い、笑顔が素敵なSくんでした
一度も同じクラスになったこともなく、お話もしたことのなかったSくん。
どんな人かも知らないのに、その爽やかなオーラに包まれたSくんにわたしは一目惚れ
それからと言うもの、用もないのにSくんのクラスの近くをウロウロしたり、思い切って何でもないことを話しかけたり、同じクラスの子を巻き込んで仲間に入ろうとしてみたりと、何とかSくんに自分のコトを知ってもらうコトに必死でした。
バレンタインには、人生で初めての手作りチョコ
を作ってプレゼント
よく覚えてないけど、バレンタイン以外でも、何故か
何度かお蕎麦屋さんだった彼の家に押し掛けて、お母様とお友達になったりしてました
小学校を卒業し、同じ中学に進んでも、またクラスは別々

でも、ちょっと嬉しかったのは隣のクラスなので、廊下に出るといつでも彼の顔が見れたこと。
中学で初めて入った部活をバレー部
に決めたのも、Sくんがバレー部を希望していたから
そもそも体育が一番苦手で、小さい頃から音楽が大好きだった私は、絶対吹奏楽部に入るんだ
て、入学する前から決めていたはずなのに
小学校からのお友達に誘われて、最終日に一日だけ覗いたバレー部にSくんがいるのを見て、その場で入部希望出しちゃいました
単純ですよね
部活まで同じ部に入り猛烈にアタックしてみたものの、結局彼の心を振り向かせるコトはできなかったのですが、当時高校生だったお兄ちゃんのバイト先にSくんのお姉ちゃんが入って来て、コレって運命
なんて思うこともありました
中学を卒業してからは、クラスが違ったので同窓会で会うこともなく、成人式の時に初めて開いたバレー部の同窓会にもSくんは現れず、もうかれこれ20年くらい会ってないのですが、先週、偶然会ったんです
Sくんに
でもね、私じゃなく、お兄ちゃんが
最初、Sくんは全く気づかず、お兄ちゃんが先に気づいたみたいなんですけど。
ママから先にその話を聞いた時は、えっ
て一瞬の間に色々妄想しちゃったんですけど、でもやっぱり私は会いたくないなぁ~って思いました。
だって、確実におじさんになってるだろうし、私にとってのSくんは、爽やかで格好いいバレー部のエースっていう思い出のまま残しておきたいから
でもね、その後お兄ちゃんに聞いたら、相変わらず好青年で、腰も低くて、太ったりもせず格好いい奴だったよ
って言ってました。
ただね、どうやら35歳にもなってフリーターなんだって

まあ、この20年何をしていたのか何も知らないので、色々事情があるのかもしれないけど。
やっぱり昔の素敵な想い出は、素敵なままそっとしまっておくのが一番だな
って思いました。
だからこそ、いい想い出なんですよね