高性能磁石とは、従来のフェライト磁石より4枚の磁力があるのだと。磁力とは引き付ける力だな。
どんなところに使われているのかというと、例えば電子レンジの扉を軽く戻してもぴたっと締まる。
強力な引っ張り磁力で。車のドアも。
また、スマホの大きな音声。これも高性能磁力のおかげ。
ほかにも、IT、家電、産業機械、などの最終製品の小型、軽量化、高効率、省エネなどに欠かせないとされてきた。
この高性能磁石は、ネオジム、鉄、ホウ素で作られるのだと。このネオジムを混ぜると磁力が強力になると。ところがこのネオジムはレアメタルといわれる。
地球上に存在する鉱物の中でも希少な物質であり、これが採れるのは中国だけだと。世界の85%を供給していると。
2010年、尖閣諸島の領有権を巡り日中関係が緊張したときに中国は日本へのレアメタルの輸出を止めた。
これまで日本は高性能磁石作りでは世界の最高峰にあった。
しかし、このレアメタルの輸出禁止により、日本の産業界は追い詰められた。
しかし、この後中国側は日本に、中国に合弁会社を作り中国で生産すればレアメタルも提供すると持ちかけた。
中国は高性能磁石の垂涎の技術が欲しかったのである。
高性能磁石のメーカーである、日立金属、信越化学、TDKに中国は接近する。合弁会社設立の話しを持って。
日本政府は3社の中国進出を止めようとしたが、しかし、3社とも中国に合弁会社を作ってしまった。
そして日本の優れた技術は完全に中国に奪われてしまったのだと。
日本の企業が最先端の技術を中国に移転することについては経済産業省が目を光らせているという。
経済界は金儲けよりも国益を考えよと。
国民も国があっても生活が成り立つことを皆んなで意識しようと。
以上は週刊新潮の櫻井よしこさんの解説を書かせていただきました。そうだそうだと思ったので。