まず、


プリセプター(preceptor)とは教師や指導者という意味です。 先輩であるベテラン職員がプリセプターとなり、見習いの新人職員(プリセプティー)をマンツーマンで指導する新人研修制度をプリセプター制度といいます。 看護師の新人教育として導入されることが多い制度です。


私の働いていた病院では、比較的年齢(学年)の近い

先輩がプリセプターとなり、新人が相談しやすい環境を…と配慮されていました。





が。

私のプリセプターは、私の同期の先輩で

「めっちゃ怖いって言われてる人やわ…」

と教えられ、私は常にビビりながら働いていましたw


とっても成績優秀で看護学校を卒業したらしく、

仕事もまったく無駄がなく、とてもマネできないすごい看護師だったと今でも尊敬しています。

指導もとっても的確で、ズバッとモノを言う先輩だったのでいろいろ見透かされているようで怖いぐらい。

人間観察もしっかりして、対応しているのがよくわかる方でした。



新人時代から、何かあるとすぐ涙ぐんでしまう私は、失敗してしまっても、

「やっちゃったー!」

と凹んでいることがバレないように、涙がちゃんと引っ込むようにそう言いながら、どん底にいくぐらい凹んでいました。

そんな私に対して、常にニコニコして、失敗をしてもあまり反省の色が見えないと、評価している先輩がいたようでした。


ただ、そのプリセプターさんは私のことをお見通しだったようで、あるときの私の評価の欄に


「ヘラヘラして反省の色が見えないと、人は言うかもしれないけれど、私は◯×さんが毎回しっかり悩んでいることをわかっています。今のままでいいので、これからも成長していってほしいです。」


というような内容の言葉をくれました。


それを見て、私はまた泣きました。


1番近くで、1番私に関わりをもって私を育ててくれた先輩が、

いつもニコニコしていて元気な私だけじゃなく、ちゃんと私の内面を見て、心底悩んでいることもわかっていて、その上でいろいろな指導をしてくれていたことを知ったからです。


その先輩とは、長くは一緒に働けませんでしたし、心を開いて悩みを打ち明けたことはありませんでしたが、

こんな私を育ててくれたことを今でも感謝しています。


今の新人さんたちの気持ちはわかりませんが、

私は自分のプリセプターさんを目指して仕事をしていました。

プリセプターさんが仕事を辞めてしまったときも、涙を見せまいとアッサリ挨拶をしてしまったことを、今でも後悔しています。

なんで、泣きながらでもいいから、育ててくれたこと、教えてもらったことがたくさんあったことを素直に話せなかったんだろう…。


いつか、また会えるならば

その気持ちを伝えてみたいなぁと思います。