あの頃は僅かな金があったんだ。
保険金や慰謝料や出資していたり
ただ良い日々はそう長くも続かない。
ポーカーゲームにハマり俺は
入院中も外出してはゲーム屋に通い
すっかり常連になり
売人の誠二よりも通う頻度が多かった。
サラリーマンも毎日顔合わせて
知り合い程度の感じになってた。
しかし
あのサラリーマン達は毎日何万円も
使える金がある事に少し驚いていた。
名前聞けば分かるような
文房具会社の社員であろう方々。
自営業の社長やら何処かの
政治団体の偉そうな人
ちょっとカッコつけたアンちゃん
↑これ
後程登場します。
ギャンブルって負けてくると
抑えが効かなくなる。
子供の頃を今でも思い出す
駄菓子屋で仮面ライダーカードを
二枚買ったんだ。
その1枚を友達に気前良くあげたら
なんと!その1枚が当たり🎯
愕然と心の動揺が抑えきれない俺
あげると言った以上返せとは言えない。
その当たりはカードケースが
景品として貰えるやつで
沢山当たりは無い訳だ。
悔しい気持ちを抑えられない俺は
ありったけの金を家から持ち出し
その仮面ライダーカードを買ったが
結果当たりは出なかった。
誰が悪い訳ではなく運もツキも無いとは
こう言う事だと今でもあの日に
お前に博才は無いと気付きたかった。
そんな時に誘われて闇カジノに連れてってもらった。
紹介でなければ入れない所
初めてのバカラとルーレット
嘘じゃなくて三万円から始めて
最終467万
アドレナリン出っ放し。
リアルカイジの始まり。
連れてってくれた人に気前良く10万
くれてやり
その後勝利の焼き肉が旨かった。
しかしそれが1番の勝ちでその後は
ビックリするほど勝てず
金はあっという間に底をつき
働くしかなくなってきた俺は
女から金の無心して
バカラとポーカーゲームは止められなかった。
みさとからも金の無心をしていたのを
見かねたババが
もうウチに来るな❗
出禁になったので
家が1つなくなったので
しょうがないから他の女の家での
生活が始まった。
金が無い惨めな気持ちが
更に自分が惨めになり
金が欲しいと言う気持ちが溢れだし
俺はやっちまったんだ。
女から少し多目にカネを用意してもらい
売人になる事を。
フリーランスの売人ね。
どこにも属してないやつ。
目立たないように始めた
始めは客探すの困ったけど
紹介で売るシステムで何とか
稼ぎになって
金の顔見てギャンブルは止めようと
思って地道に売人を続ける事に
したのである。