あの頃の俺は特に欲しい物もなく

毎日のらりくらりと生きていた。

目標の無い生き方だった。


得意なものも無いし

やりたい事もなく


女達に食わせてもらってた。


その代替えがセックスだったのか

恋愛だったのか俺には分からないが


どの女も嫌いではないけど

1人だけに絞る事はできなかったから

生きてく為に彼女達を大切にしていた。


そんな時その中の1人の女の家に

回収が終わってから寄ったらさ


あらあら


知らない男とやってるびっくり


まぁしょうがないか。


終わってから


気持ち良さだねぇ


やんわりと優しく二人に言った。

間男は青くなっていた。


暴力は何も解決しない。


間男に金払えって

言うのも

ちょいと筋が違う。


とりあえずお引き取り下さい


穏やかに言った。


間男は慌てて帰った後

女は金切り声で俺に怒りをぶちまいて

喚いた。


寂しかっただの

会いたかっただの。


でも、お前他の男と家に入れて

ヤってるのはサスガに俺はヤダ。


ホテルでやるならまだしも

家はヤダ。


俺は怒らない。むしろ

穏やかに冷静にそんな事されるのは

嫌だと言う。


俺はお前に会いたくて仕事終わって

お前とゆっくりしようと思って

ワインも食い物も買って来たのに


怒りが治まった女は

次は泣き。

ごめんなさい。泣きながら言うんだ。


俺は許すも

許さないも言わない。


意地悪は言う。お前は俺より

さっきの男がいいんだよなぁ?


じゃぁ俺は用無しだよなぁ。

陰湿な物言いで苛める


さっきは凄く気持ち良かったのか?

俺より良かったのか?


首を横に振り違うと言う女。

だけどお前ここから

何か出てるぞ。


ついさっきまでヤられてた訳だし

濡れていた。

嘘ばかりつくなお前。


頭に来たから俺は


俺も気持ちよくなりたかったなぁ


女はぐちゃぐちゃな泣き顔で

咥えてきた。


さっきの男に慰めて貰えば

いんじゃないか?

嫌味ばかり言って


最後は自分で挿れてきたから

中に出した。


案の定妊娠した。


その間男に連絡した。


妊娠しましたって。

間男は自分じゃないって

言うけど

あの状況じゃお前以外考えられないだろ。


中絶とごめんなさい料


間男は既婚者だったので口止め料


災難とかしか言い様がない。


幾らって提示しないんだよ

そう言う時。

恐喝になるかも知れないから。


自分の判断で用意してください

用意できる金が知れてるのは

百も承知だった。


50万は病院代金として

お預りしました。


間男は泣きそうな顔だった。


口止め料は改めてご連絡お待ちして

おります。

用意できない場合はご自宅に

お伺いさせて頂きます。


取り急ぎ直ぐに用立てる場合は


私の知り合いをご紹介致します。


街金の安ちゃんを紹介して

その日は別れた。


女は堕胎し

間男は後悔してた。


俺は金が手に入った。


女とは別れる事もなくその後も

続いてた。


こんなダメ男の何が良いんだと

今なら思う。