日常にセックスがなくてもへっちゃらなアラフィフ。
ひょんな一人の男性との出逢いから「あなたが輝くためなら」と、射精での一瞬の「俗に言うイク」が消えたセックスで、いつまでも体が溶け合うくらい抱き合い続ける日々へ変化。
溶け合う彼との抱き合うセックスは、お互いの汗の液体までもが混ざり合うくらい。
汗の混じり合うことまでも愛おしく感じる。
これも不思議な一つ。
熟年離婚と呼ばれそうな経験は、元夫に限らず男性の汗には嫌悪感しかなかったから。
そして、元夫とのセックスもセックスレスになる頃は、早く射精でイッテ終わって欲しいとも感じていた。
キスは早くに無いものとなっていたようにも思う。
下半身だけの交尾でしかなかった。
もうあの当時のセックスは思い出そうとしても思い出せない。
とにかくもう、あなたとのセックスはしたくない!と伝えたことで全ての思い出が消えたようにも思う。
アルコール混ざりのセックスで誤魔化していたけれど限界がきた。
誘われるごとにそんな雰囲気じゃ無いことで断っていた。
それは、家の中で夜は逃げなくてはいけない。
子供たちがいない家での恐怖。
下着に色や華やかさは消した。
私は早々にアルコールを飲むことをやめた。
元夫にもアルコールは控えてもらった。
伸ばし伸ばしやりたくないことを誤魔化していたセックス。
一瞬の我慢、それできなくなったのがセックスレス。
とある二人の旅行先。
ロマンチックな夜がふさわしい地方のフランス料理店。
もう二度とセックスはしないと誓い合った。
当時離婚の選択肢はなかった私に、家での心地よく生きることへの手段だった。
元夫は、この先永遠、他の誰ともしないで欲しいと言う。
本気で「そのつもり」と答えてた。
日常の元夫への心のすれ違いでの嫌悪感が先なのか、もしくは体が反応していたのか。
そういえば、原因不明の体調不良に悩まされたとき、「元夫が嫌い」その一言に気づいただけで、体調不良は好転した。
やはり体は知っている。
好きもわかるけれど嫌いに対しても正直なんだろう。
当時からは想像もしない、まるで別次元の今。
セックスとの相性に真剣に向き合うことは人生をも変えてしまう。
もしあの時誤魔化し続けた夜を過ごしたならば、今はどうなっていたのだろうか。
もしかするとあの当時、今のエクスタシーを既に予測していたのかもしれない。
どこか魂の奥深くずっと待ち望んでいた今。