さて、現在のわたしの病気の状態については前回に書いたとおりである。では、これからどうしようか・・・ということである。
骨髄線維症の予後(病気の経過)については、DIP SS -plusという指標がある。
(ノバルティスファーマのパンフレットより)
これでいくと、だいたいわたしは中間-Ⅰリスクから中間Ⅱリスクと思われる。なお、生存期間はあくまでも「中央値」なので、リスクが高い人であっても20年以上生存する人だっている。わたしが病気でいつ死ぬかなんて誰にもわかるものではない。
ヘモグロビン値はもう一桁近くとなっている。
現在わたしは55歳。骨髄移植も年齢が若いほど成功率も高いだろうから、ここ数年で骨髄移植の決断をせねばならなくなるかもしれない。
ということで費用について調べた(本当にざっとしたものなので、精査はしていない)。
骨髄バンクを使った場合での患者自己負担金はおおむね20万円、移植医療機関への支払いは健康保険対象(差額ベッド代とかを除く)、わたしの場合はすでに高額療養費の多数該当となっているので、月93,000円上限となるだろう。生命保険は終身保険、医療保険、がん保険の3つから入院給付金は出るだろうし、手術給付金も該当する可能性がある。そう考えると、それほど出費がかさむことはなさそう。
仮に運悪く病気で早くに命を落としたとしても、生命保険金や会社の死亡退職金も出るし、住宅ローンも団体生命保険でチャラとなるので、残された家族(妻ののりこさん)の老後資金はまず安泰。
お金の面だけで考えるとわたしが60歳で死亡した時が資産がMAXとなる。
逆にわたしが長く生きるほど治療費がかさむし、住宅ローンも払い続けるので、家計は苦しくなる。
経済的にいちばんキツいパターンは65歳の年金支給開始以前にわたしが働けなくなった場合である。収入減少したうえ、治療費やローンは払い続けることになるのだ。
ともあれ、病気の進行で余命が短くなっても、家族に残せるものは大きくなるので、それはそれで心の慰めにはなる。
病気になって心の整理がついたことも多かった。
仕事上では、もう出世や昇給は正直どうでもよく、体調第一で無理をせず、粛々と自分の仕事を果たすことのみに集中している。NO残業、NO休日出勤である。
子どもたちについても、就職して独立すれば、それでよし。今残っている次女の大学入学~卒業~就職すれば親としての責任は終了。あとは各自の人生を歩めばよろし。結婚だの孫だの言い出したらキリがないし、そもそもそれまで生きれるかわからないからね。
次女が大学に行く来年春からは、わたしの不要物を処分にかかるつもり。わたしが死んだあとゴミを残しては置けないし。もうバッサリと捨てるつもり。
また、妻ののりこさんはクルーズ旅行をしたいといっていたので、これもわたしが動けるうちになんとかできれば・・・と思っている。
どっちにしろ年金給付年齢の65歳までは(生きて、動けるなら)働かなくてはいけないのであるが、プライベートタイムは、好きな本読んで、好きな映画見て、と好きなことで暮らしていこうかなと思っている。
「ジョジョの奇妙な冒険PART6 ストーンオーシャン」のラスボス、プッチ神父のセリフ(荒木飛呂彦:作、集英社)
死期を悟っても、さすがに「絶望」を吹き飛ばすだけの「覚悟」はなかなかできませんが・・・。