揮発油税(ガソリン税)の暫定税率を維持するか否かの話題が続いています。
この税金は道路特定財源として、道路整備のためだけに遣われるものです。
だからといって、道路に関連するものなら何に遣ってもいい訳がありません。
国民が納める税金だから、国民の利益になることにだけ遣われるべきです。

参考↓『道路特定財源:啓発ミュージカル公演も 国交省の地方機関』
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20080215k0000m040160000c.html
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080214-00000173-mai-soci

(以下、記事を引用...)
揮発油(ガソリン)税などの道路特定財源を使って、国土交通省の地方整備局が道路整備への理解を広めるため、啓発ミュージカルの公演を行っていたことが、14日の衆院予算委員会で取り上げられた。経費として、03年度からの3年間に約5億3000万円が支出されており、冬柴鉄三国交相は「過大だという評価なら、こういうことはやめさせる」と答弁した。保坂展人氏(社民)の質問に答えた。
ミュージカルは、近畿、中部両地方整備局などが民間の劇団に依頼したオリジナル作品で、3年間に約80回上演された。無料で参加者を募集し、家族連れらが各回数百人で観賞することが多かったという。
保坂氏は「国民動員型のイベントで、子供の時から『道路は大切だ』と(すり込むと)いうやり方は非常におかしい。見直すべきだ」と指摘。冬柴国交相は「08年度予算案でも実施するか調査し、国民に不快感を与えるものはやめさせる」と述べた。
また、質疑では、中部地方整備局が同財源から、室内に香りを漂わせるアロマテラピー(芳香療法)用器具2点を4万6390円で購入していたことも分かった。


どうやら実態は、全然違うことにも遣われているみたいですね。
道路整備の啓発のためのミュージカル?
テレビCMでも流すならわからないでもないですが、思考があまりにぶっ飛び過ぎです。
各回数百人の動員で、約80回の上演ですから、正味8万人にも満たない人数です。
具体的な効果なんて、知る由もありません。

しかも、大臣の答弁は「問題があるなら止める」というニュアンスです。
ご自身は、それが問題なことであるという認識をお持ちでないようです。
この指摘がなければ、これからも似たような無駄遣いを続ける気なのでしょうかね。

参考↓『道路特定財源でアロマ器具を購入 民主・長妻氏が追及』
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/080214/stt0802142156009-n1.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080215-00000907-san-pol

(以下、記事を引用...)
衆院予算委員会は14日、道路特定財源の使途をめぐって論戦がかわされた。民主党の長妻昭氏は、今年6月に開業する東京地下鉄副都心線の事業費に、道路特定財源から470億円支出されていることを指摘。冬柴鉄三国土交通相は「渋滞緩和が見込めるので支出している」と説明した。
長妻氏は「理屈で言えば、渋滞が緩和されるなら新幹線や飛行場も道路特定財源で作ることができる」と指摘。さらに、今後10年間で最大59兆円を支出する道路整備中期計画の中で地下鉄への支出が明記されていない点をただすと、冬柴氏は「投入される予算は極めて限定的で、単価を算出していない」と述べた。
また長妻氏は、国交省中部地方整備局が道路特定財源でアロマ器具2点(計4万6390円)を購入していたことを明らかにすると、冬柴氏は「職務環境を整えるために購入したと聞いているが、国民が不快だというならおわびする。今後は絶対購入させないよう徹底させる」と述べた。


こっちもまた、不思議な感じがします。
「渋滞緩和のため」という理由自体は別に問題があるとは思いません。
しかし、地下鉄への支出計画が明記されていないのは明らかに変ですね。
金額が巨額な上に将来の計画がわかっている筈だから、やはり銘記すべきでしょう。

アロマ器具は金額が僅少ですが、こういうものを野放しにするのは駄目です。
塵も積もれば山となります。
些細な支出を少しずつ抑えることで無駄遣いをなくすのは、極めて基本的なことです。
我々の知らないところで、多額の無駄遣いをしている可能性は否定できません。

道路特定財源は、特別会計の1つです。
特別会計はその収支の複雑さから、なかなか実態がつかみ難いと言われています。
しかし、どんな複雑であっても正確な会計報告を行うことは可能でしょう。
我々納税者は、何にいくら遣ったのかを知る権利があると思います。
暫定税率維持を主張するなら、積極的な情報開示をする義務があるでしょうね。

民間企業ができることを、国や地方ができない理屈はありません。
公的な会計の仕組みも日々進歩し、徐々に確立されつつあります。
適正な情報開示をする民間企業は、投資家からも支持され正当に評価されます。
無駄遣いをなくし、透明性のある情報開示を行うのが第一歩だと主張したいですね。

関連する過去記事↓
『揮発油税の暫定税率維持に関する与党の自己矛盾』