無意味なもの
どうしても意味を持たせたくて
意味のあることばかりを
したり書いたりしようとする
(それは意味がないことに対する恐れから)
意味を持たせれば持たせるほど
かえって意味が薄くなっていく
無意味なものと無意味の間にこそ
意味あるものが生まれる
有理数と有理数の間に無理数があるように
無意味なものを出すとは
勇気を持つことなのだ
無意味さに挫けぬ心を持つこと
そして意味は時間が生むのだ
待たなければならない
熟成も発酵も成長も
必要な時を縮めることはできない
待つ力なのだ意味は
人生が有限だとしても
無限の心を持って待つこと
意味と無意味の成層の上に
自分の人生が成り立つことを