ふたたび | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

ふたたび

さてと

あとは何を書けばいいだろう

ゲームの後の碁笥の中の碁石

王手の後の一度も飛ばなかった桂馬


あとは何が残ってるだろう

サクマドロップの中のミント

ポテチの銀色の袋の隅のカス

結局言わないまま粉々の言葉


だがそれでも底に残り

使われずとも存在したもの

動かなければ時のさざなみすら

立てることのなかったもの


それらがすべての光が消えた中で

うすらぼんやりと

蓄光おまけのおもちゃのように

深海に降るプランクトンのように

ラジウム翡翠の光を放ち始め

一体のネオテニー 再び命として集う