プラネタリウム | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

プラネタリウム

かなしみがゆっくりと

銀河の一滴のように

あなたの胸に広がるなら

光でさえ届くに遅すぎる


角砂糖四個の広さに

あるのは二つの分子

宇宙の疎さが

私たちのさみしさの素だ


こんなにも今日も灼熱で

目を下げれば蟻の黒の一列

身体からは水が逃げ出し

路傍の石さえ燃えるというのに


心はひと匙のアイスクリンのよう

溶けて小さな水たまりをつくり

その表面張力の端から端

静かで冷たいプラネタリウムが走る