真っ白な紙 | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

真っ白な紙

真っ白な紙を前に
何を描いていいか戸惑う
何を描いてもいいはずが
人に見られるのが恥ずかしくて

ただ紙に色が乗るのが嬉しくて 
精一杯手を動かしていた朝
いびつな丸や三角
髭ないライオン
夜に向けて白くない紙が増え

私がいなければこの世になかった
何者かもわからない形や生き物
あの頃私は神とまでは言わなくても
やんちゃな魔法使いの弟子だった

何が手を止めさせるだろう
何の恐れがあるだろう
夜更けになっても真っ白な
ぼうっと光り 四角く切り抜かれた
心のように浮かぶ紙の前で