グランドジャット

最後に残るのは光の波

思考の波

海に噛み砕かれ

揺れる月は海月の傘

言葉は削られ砂の粒に

宿借りはもう少しだけ

大きなプラスチックを背負う

平行な波の音

道路の車の音

橙の陽の音

宇宙から引き延ばされた

ドップラーの赤色

水色のカツオノエボシが横たわっている

忘れても残った

思い出の粘膜のように

すべてのものが止まり

あらゆる点は静かに震える

海亀の散乱と粒子

私たちが知っているよりもっと

隙間だらけのグランドジャット島