その男、つり目につき② | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

その男、つり目につき②

前回のつづき


「では広田さん、なぜ『つり目の主演がほぼいない』のかということですが」
「ふんふん」
「当然主演というのは、舞台や映画では最も観客の目に入ってくる時間が長いわけです」
「そりゃそうだ」
「つまり、最もその顔をみることになります」
「そうなるな」
「さて、垂れ目というのは、優しさというか、癒し、包容的な感覚を与えます」
「そういうもんかね」
「そういうもんです、たれぱんだが好例です」
「なるほど」
「一方、つり目は、威圧的、攻撃的であり、相手に緊張感、緊迫感を与えます」
「グリコのキツネ目の男みたいなもんだ」
「そう。つまり、つり目というのは、そもそも潜在意識的に、人に緊迫感、緊張感を与えるため、垂れ目に比べて長時間目にするのが大変な存在なのです」
「んん…?」
「逆につり目は、インパクトを与えるという意味で、アクセント的な要素としては非常に使い勝手が良いです」
「なるほど」
「劇中でのトラブルやハードルの要素としては抜群です。古来より、北欧神話のロキやコメディア・デラルテのアルレッキーノといった、トリックスター的な存在はつり目で描かれることが多いのです」
「トリックスターね」
「ただ、トリックスターは、ステーキでいうところのコショウみたいなもの。それに比べて垂れ目の主演は肉。これが逆転してしまっては、観客は食べれない」
「はぁ」
「だから、長時間目にする主役は、プレッシャーを与えない垂れ目でないと、観客がもたないのです」
「もたなくないだろう」
「私の計算によると、2時間のうち15分をつり目がしめると、観客的にはお腹いっぱいになります」
「そんな馬鹿な」
「だから広田さんの好きな主演をやるような俳優たち、デニーロもディカプリオもラッセル・クロウもみんな垂れ目なのです」
「そう言われるとそうだけど…」
「唯一リバー・フェニックスはつり目の主演俳優でしたが、やはり夭逝してしまいました…」
「…」
「そういうわけで『つり目の主演はほとんどいない』のです。おわかりですか」
「わかったようなわからないような。まあいいか 笑」


ということで、試しに皆さんも、主演などを張るような好きな俳優さん(特に男優)を思い浮かべて、その画像を調べてみてください。ほぼ、つり目の人はいないはずです。統計によると95パーセントを越えます。

{7098F7A8-786A-4229-9EA9-780AADD7E7C9}

さてそれで今、隣で広田さんが、


「じゃ、仮説を覆えしてもらわなきゃいかんとなぁ」


といたずらっぽくニヤニヤしているというわけです。



頑張らんとなぁ。