「それでも緊張をなんとかしたい場合は」 | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

「それでも緊張をなんとかしたい場合は」

緊張に関して色々書きましたが、「どうしたらいいですか?」という声もありましたので、自分なりの方策を一応書いて終わりにしときます。

まず最初に書いたように「緊張をなくす」ことはできませんので諦めます。もしなくそうとしたらアドレナリンを抑えるべく内分泌系を意識的にコントロールしなくてならないわけで、これはさすがにできなさそうです。

なので前に書いたように「緊張を上手く乗りこなす」ことを考えます。ロデオでいったら牡牛をどうこうするのは難しいので、それをコントロールするカウボーイ部分を鍛えるようにします。

ここを支えるのは冷静さ、言い換えれば強固な「客観性」となります。

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さて具体的にどうするかというと自分の場合は2段階あって、まず1つ目。


①とにかく緊張する場数を踏む

コントロール出来るようになるためにも、とにかく緊張する場にどれだけ身を浸せるかということになります。なんといってもまず、緊張すること自体に慣れなくてはなりません。どんな小さな場でもいいので、例えば人前で手をあげるとか、発言してみるとか、そんなことでいいので、小さなことから意図的に場をつくっていきます。

ただしどんなに場をつくっても「緊張しないようにしよう」と臨んではまったく意味がありません。上記のように、そもそもなくせるものではないので、こういった意識でいくら臨んでも得られるものがないのです。


②客観的にコントロールするものを具体的に一つ決めて臨む

ということで「緊張していながらも、その状態をコントロール」するために場に臨むことにします。この時に自分で客観的にコントロールする部分を一つだけ決めて、緊張している状態のなかで出来るかチャレンジするわけです。

自分の場合は、今は人前で喋ることが多いので「どれだけ『えっと』と言ずに喋れるか」にしています。こうすることで、緊張の最中でも客観的に自分をコントロール出来る領域を増やしていくわけです。まるでPCで言えばまるで同じ作業中でも使えるメモリの容量を多く確保していくかのように。緊張でメモリがいっぱいにならないようにするのです。

こうして緊張それ自体は減らずとも、まるで「緊張していない」ように振る舞える部分が多くなります。すると緊張という熱情と、客観性という冷静が相まって良いパフォーマンスになるのです。


こんな風にして自分の場合は、今、緊張と折り合いをつけているのです。

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…なんて緊張について偉そーに書いてきましたけど、なんだかんだいって自分の緊張を何とかするために書いてたんですよー!というのも、僕は学校公演で「事前ワークショップ」というのを担当してまして、学校団体の観劇の前に学生がより舞台と距離を縮められるように、より自然に観劇に移れるように、開演前の10分ほどで簡単なワークをするのです。

で、自分も学生のときはそうでしたが、観劇授業なんて興味もない(もちろんそんなことない学生もたくさんいます)学生もいるわけで、そんな様々の学生1000人くらいの前に単身出て行って10分で心を掴んでくるなんてのは、あなた、もう緊張以外のなんでもないんです!汗びっしょり!

でもね、やると本当にみんな集中して観てくれるようになるもんで、始まる前はもう胃が痛くてゲロゲロしているんですが、頑張ろうって思うんですね。

本当、学生時代ちゃんとした姿勢でみてなかったのは勿体無かったし、なによりも失礼だったなぁって。。。そんな過去の自分の償いも含めて、事前ワークショップを緊張しながら「観劇っていいもんだよ」とちょっとでも伝えるべくやっているわけです。

それに応えてくれる学生のみなさん、本当にありがとう。


明日も頑張ろうっと。