知らぬが故の奇跡 | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

知らぬが故の奇跡

こんばんは。実家にかえってきています。

それにしても帰省というのは、実家なのに、なんだか帰るのが緊張するのはなんでですかね?

僕だけでしょうか。
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さて、原爆ドームが現在であったら遺っていただろうか?ということをこの間は書いていました。

福島第一原発の事故は否が応にも私たちに放射能の知識を植え込みました。現在の私たちであればこれらの瓦礫などが十分に放射能汚染されていることは容易に理解できるわけです。それを、このような市街地にそのまま放置するという選択をとるだろうか?と。

当時は投下直後でさえ現場に戻ってしまう、そして爆破を免れたのに死の灰を浴びてしまう、それほどにまだ放射能に対する知識は足りてなかったわけです。

ですが幸か不幸か、哀しいかな、知らぬが故に、例え被ばくのリスクと背中合わせだったとしても、当時の人々の決してこの出来事を忘れてはならないという想いが、このドームを歴史の聖堂として遺すことができたのです。

しかして原爆ドームは、爆破による損壊をまぬがれる奇跡と、その後に取り壊されずに済む奇跡と、その二つの奇跡をくぐり抜けて現代の私たちの目の前いま在り続けているわけです。

それを思うと、現在の福島第一原発事故は、いまもまだ汚染水との戦いが繰り広げられ収束作業すらままならず、収束したところできっと遺すという判断にもいたるものでないことから、その事態の深刻さが伺えます。

と同時に、原爆ドームが遺っているということの稀有さを再認識し、またそこから発せられる沈黙に改めて耳をそばだてる必要があるのでは、ドームを一周してそんな気持ちにさせられる体験でした。

一周したのを機に折り返し、八丁堀、胡町、銀山町ときた道を戻ります。路面電車の線路を目印に戻りますから、道は間違えようがありません。

しかし、なんだか行きとは見える風景が全く違ってみえる気がする、、、そんな広島の朝のジョギングでした。



・・・ということで、広島での思い出は終わりです。また実家で撮った写真でもあげます。そちらも帰省中でしょうか?旅行中でしたっけ?それとも今年は帰らずに過ごしますか?

いずれにしろせっかくの休みです。美味しいもの食べて鋭気を養ってください。

ではまた。



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