行きて愛せ、この地球上になに一つ助けるものがなくても | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

行きて愛せ、この地球上になに一つ助けるものがなくても

この前の記事で書いたウィリアム・ブレイクの言葉より有名な二篇を。

まずこちら。


To see a World in a Grain of Sand
And a Heaven in a Wild Flower,
Hold Infinity in the palm of your hand
And Eternity in an hour.


一粒の砂に世界を感じ
一輪の花に天国を見る

手のひらに無限を乗せ
ひとときに永遠を掴む


…うはぁー、ため息がでますわなぁ~。シンプルな中に豊潤なものを感じさせるという意味では、この詩そのものが、うたっている内容そのものだと思います。

この間、母国語でなくては感じ得ない微妙なニュアンスがあると宮沢賢治の童話についてブログで書きましたが、これなんかもまさにそうですね。

日本語は色や季節など、細かく表現するための単語自体が多く存在しますが、英語は一語で多くの意味を内包します。そういった英語の持つ力が、シンプルな作りで多くのものを感じさせるのではないでしょうか。

see、hold、という英語の基本的な動詞が大きな意味を含むからこそ、それぞれ二つの句にかけてもなお豊かなイメージを想起させますが、これが日本語で、見る、持つ、とやっちゃったらこうはいきませんからね。

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そしてもう一つ。

The Angel that presided o'er my birth

Said "Little creature, form'd of Joy & Mirth,

Go love without the help of any Thing on Earth."


私の誕生を主催した天子が言った。

「喜びによって創られた小さな生き物よ

行きて愛せ、この地球上になに一つ助けるものがなくても」



まあ、なんだかんだ言っても、いいものって理屈じゃなくても、どんな言語でも、響きますよね。頭の中で何度も口ずさみます。



行きて愛せ、この地球上になに一つ助けるものがなくても



そのとおりだな、うん。そう生きなくちゃいかんな。言葉の持つ力は本当に偉大だな。


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