読書その②「できそこないの男たち」 | 渡辺修也オフィシャルブログ「雨ニモマケズ」Powered by Ameba

読書その②「できそこないの男たち」

読書の秋第二弾はこちら!
前作「生物と無生物のあいだ」を読んだ時に面白かったので、楽しみにしていた本です。

「できそこないの男たち」
福岡伸一 著
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これは僕にとっては最高に面白かったです!!
やっぱり理系の本がハマるんですねー。

持ってる本を見てみると、小説より新書が多いです。
「なるほどー!」「へー!」ってなるのが好きみたいです。

さて、肝心の内容ですが、「オス」という性がいかにして発生したかについてです。

「精子の発見」→
「Y染色体の発見」→
「両性具有者が生まれるメカニズム」→
「性決定遺伝子SRYの発見」

と話は進んで行きます。そして、

「受精卵がオスへと発生する過程」

がかかれます。

これが面白かったので少し書いてみます。ちょっと長いかも。
(以下、性的な表現が含まれます)


『受精卵は胎児へと成長する際に、何もなければ「メス」となるべく成長して行きます。
生物の基本設定が「メス」だからです。

ところが、男性が持つY染色体には、SRYという性決定遺伝子が含まれます。
SRYは本来女性器の「膣」になるはずの生殖用の管(ミュラー管という)を、なんと『無くしてしまえ!』という指令を出します。

すると受精卵は、仕方がないので、排尿に使われる管(フェラー管)をなんとか生殖用にも兼ねようとします。

そして「大陰唇」や「小陰唇」に使われるべきだった、余った皮と肉を使って、尿道や睾丸を包んでいきます。

こうして「陰嚢」と「ペニス」が形成されます。

女性は生殖と排尿がきちんと別々の管でつくられているのに対し、男性は両方一緒になってしまっている雑な造りなのは、こういう理由からです。

生物学的にみても男性は「女性を急場しのぎで」造りかえた存在といえるわけです。

その名残に男性の陰嚢の裏側には、「膣」になるはずの穴を塞いだ、縫い目のような筋が「蟻の門わたり」としてあるのです。

さて、地球が誕生して10億年は生物には「メス」しか存在しませんでした。
では、何故そこまでして「オス」が必要になったのか…?』


この問いに答えるべく話は進んで行きます。


いやー、熱く書きすぎました!長かったですか?
だって面白かったんですよ、本当に!!
やっぱり、かなりの科学フェチなのかも(笑)。

生物学を学んだ方の中には、「内容が浅い」という方もいるそうですが、生物学をこういった形で万人に知らしめた功績は大きいと思います。

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先日、性同一性障害の本を読んで興味があるという冨永波奈に貸しました。
この興奮を分かち合ってくれればいいんだけど。


という訳で、科学フェチ全開の日記になってしまいまし。
どうぞご勘弁を。。。