スクープ? 改めてディヴィッド・リンチが『砂の惑星/デューン』のディレクターズ・カットを希望 | 映画復元師シュウさんのブログ

スクープ? 改めてディヴィッド・リンチが『砂の惑星/デューン』のディレクターズ・カットを希望

image

 

 

ディヴィッド・リンチ、『デューン』のディレクターズ・カットを希望
映画化の「ひどい悲しみと失敗」から約40年、伝説の監督はやり直しを望んでいる。
 

記事:エイドリアン・ウェスタンフェルド 2022年4月18日

ネットニュースサイト「Esquire」の記事の翻訳

公式発表:

デヴィッド・リンチがディレクターズカット談義に参加した。

ザック・スナイダーが隅っこでブーツを震わせているのが見えるかな?

リンチは、不運な映画化作品『デューン』の公開から40年近くが経ち、やり直しを望んでいると告白している。

リンチの『デューン』は、1984年に興行的に大爆死し、3000万ドルの予算に対して4000万ドルしか稼げず、監督は最終的にこの映画を否定するに至ったことは覚えているだろう。

リンチはかつて、ユニバーサル・スタジオがファイナルカット権を持つ『デューン』以外の、自分が監督した作品には「すべて誇りを持っている」と語っていた。

現在、The AV Clubの新しいインタビューで、リンチはこのカルト的名作にもう一度挑戦したいと明かしている。

リンチ:

人々は、"もう一度『デューン』を編集する気はないのか?"と言ってきたけど、僕はすごく落ち込んだし、気分が悪くなったよ。

でも、一緒に仕事をしたみんなは大好きでした。

俳優もスタッフも、メキシコでの仕事も、ファイナルカットの権利がないことを除けば、すべてが大好きでした。

ディノ(・デ・ラウレンティス)も大好きでしたが、彼は私の望みを叶えてくれませんでした(笑)。

プロデューサーのラファエラは彼の娘で、僕は彼女を愛していました。

でも、あの作品は私にとってひどい悲しみと失敗でした。

もし、もう一度戻れるなら、あの作品に戻ろうと思いました。

このコメントは、『デューン』のディレクターズ・カット版のアイディアを長い間拒否し、かつての敵であったユニバーサルからの誘いさえ拒否してきたリンチの態度が、180度変わったことを意味する。

『デューン』ファンにとって幸いなことに、編集室に多くの素材が残されている可能性がある。

リンチが意図したカットは3時間近くあったが、ユニバーサルが2時間に短縮した。

1986年、彼は4時間半のディレクターズ・カットを急成長中の家庭用ビデオテープ市場に売り出すことを計画したが、その後、話が決裂し、それ以来、前進がない。

今回のリンチの発言で、少しは期待できるようになったが、それでも数十年前の作品には、それほど自信はなさそうだ。

「『デューン』は、完成する前に売り払ってしまった」と、彼はThe AV Clubに語った。

 

リンチ:

保管庫には、編集して元に戻すのを待っている金塊の束があるわけではないんだ。

ディノが何を望んでいるのか、何ができて何ができないのか、早い段階でわかっていたんだ。

それで売り払ったんだけど、悲しいような、情けないような、ばかばかしいような話だね。

でも、そこに何があるのか見てみたい。

思い出せないし、だから面白いかもしれない。

でも、絹の財布ではないと思うんです。

豚の耳に違いないよ。
訳注:「絹の財布ではなく、豚の耳に違いない」とは、「できの悪い親から立派な子供は生まれない」というような意味で、日本のことわざだと「瓜のつるになすびはならぬ」に似た感じのニュアンスらしい。ご指摘くださったヨシキさん、感謝です!!

ディレクターズカットはどのようなものになるのか?

あの間抜けなブロック状のシールドが増えるのか?

メタルスピードオンを着たスティングがもっと増える?

ドゥニ・ヴィルヌーヴが『デューン』の決定的な映画化作品を作った今、リンチの『デューン』の世界に戻ることを想像するのは難しい。

 

リンチ版の”ポール・アトレイデス”は、ヴィルヌーヴ監督の『デューン』ではボランティアでカメオ出演し、すでに別の場所に移動していることも注目すべき点だ。

アトレイデスの後継者であるティモシー・シャラメとは、アトレイデスの敬礼をしている。

 

 

リンチ自身は「そんなこと(ディレクターズカットの編集)は起こらない」と言っているが、ファンはスナイダーの『ジャスティス・リーグ』のカットについても同じことを考え、そしてそれがどうなったかを目撃している。

 

リンチの4時間半のカットがアラキスの砂漠に埋もれてしまうことを恐れてはならない。

道女ジェシカが言うように、心の中に恐怖を通過させるのだ。