誰も知らないブレードランナー 完成までもう一歩!! 5.1chサラウンドへの挑戦の巻
ブレードランナー究極試写版のフルHD化計画も、いよいよ最終段階に入った。
これまで様々な映画を”復元”してきたが、今回、初めて音声を5.1chサラウンドにすることに挑戦している。
究極試写版は、全体で2時間33分程度の尺があるのだが、実際の5.1ch素材はファイナルカット版本編の1時間57分しかない。
残りの30分程度(主に未公開シーン)は、疑似5.1chという流れになる。
現在、本物の「5.1ch」と「疑似」の乗り替わりが上手く行っているかの確認作業の真っ最中だ。
結構いい感じに「5.1ch」と「疑似」が繋がっていて、「疑似」部分も違和感がない。
とはいえ、まだPC段階だから、実際にブルーレイディスクに焼いてみて、テレビで確認しないと本当のところは分からないんだけれどね。
今回、5.1chを作成するに辺りめんどくさかったのは、編集ソフトPremiereProでデータを書き出す際、映像を最高画質(H246ブルーレイ)にして音声を5.1chで書き出そうとしたら、書き出せなかったことだ。
そこで、音声データのみを5.1chで書き出そうとしたのだが、それもダメだった。
検証した結果、映像データを画質が落ちるH246で書き出す場合なら、音声を5.1chに設定出来ることが判明した。
仕方ないので、①まずは最高画質データ(H246ブルーレイ)で書き出し、②それに低画質(H246)で書き出した際の5.1chの音声データだけを、後で合わせる…という手順を踏むことにした。
最高画質と5.1chを合わせるのは、TMPGEnc Video Mastering Worksというオーサリングソフトを使う。
ちなみに最高画質データを書き出す際に、音声をドルビーステレオにすることは可能だった。
そこで、今回のブルーレイでは、ドルビーステレオと5.1chサラウンドを選べるようにしてみた。
色々めんどくさい作業の連続ではあるが、何とか乗り越えつつある。
今回上手く行けば、他の映画の復元でも5.1ch化出来るかもしれない。
となると、「未知との遭遇」も「リンチ版デューン/砂の惑星」もすべてやり直しになるのだろうか…。
自分で自分の首を絞める、映画復元師シュウ、49歳の夏であった…。
つづく