Blade Runner the ultimate workprint HD project | 映画復元師シュウさんのブログ

Blade Runner the ultimate workprint HD project

なんとかチマチマ進んでいるブレランのHD化計画。

まじにチマチマ過ぎる。今年中におえられるのか、不安になるくらいだ。

その一番の理由が、当然だけど、アプスケとノイズ除去、この二つの効果をかけているからだ。

ちなみに、どのくらい変化があるかだが、以下で比較してみよう。
使用する映像は、ホールデンが病院のスレイヘッドといわれる棺桶型のベッドに収容されている場面のアップだ。


これは、全く何もしていない映像だ。

そして次がNeatVideoというノイズ除去のフィルターを使ってみた映像だ。



どうだろうか、結構ノイズが無くなっていると思う。
元の素材にあったざらついた感覚の代わりに、滑らかさに代えられている。
当然、ざらついたままの方が良い場面もあるので、結局は適材適所なんだけど
極力 輪郭をシャープにしたままノイズだけを除去する技術は進んでいるんだね。


もう少しだけわかりやすいように、動画での比較画面も用意した。
ホールデンの周囲のノイズが左と右の動画では違うのがわかると思う。

動画比較でも分かるように、このNeatVideoという風変わりな名前のプラグインは素晴らしい。
簡単な操作で、微調整も可能だし、フィルターありとナシの比較も事前に確認できるから、今回のようにSD素材を無理やり引き延ばして、HD画質とHD画質の合間に入れても、あまり違和感が無いように加工編集する作業では本当に助かる。

しかし、唯一の難点だと思われるのが、先に書いた「レンダリング」や「書き出し」にかかる時間の遅さだ。
10秒のSD素材にアプスケを施し、ノイズを除去するだけで、書き出し作業に8分かかる。
2時間30分以上あるブレランの最長版を作るとなると、本当に気が遠くなる。

何か良い方法はないものだろうか…