「ブレードランナー」に新たなバージョン登場! | 映画復元師シュウさんのブログ

「ブレードランナー」に新たなバージョン登場!

「ブレードランナー」に新たなバージョンが登場!

…といっても、実はコレ、昨日 テレビ東京系の「午後のロードショー」で放送されたやつの事。

ツイッターや2ちゃんねるでは、誰も指摘してないから、ここだけで発表する事実がある。

ちなみに、放送時間に合わせて尺を詰めたから新バージョンだ!…とか、そんな野暮な理由じゃござんせん。

実は、昨日のバージョンは、1982年にアメリカ国内で上映された「国内版」と、ヨーロッパや日本の一部で公開された「国際版」を足したハイブリッド版だったのだ!

もともと「国内版」ではレイティングを考慮して残酷描写を少なくしているのだが、昨日のテレ東版では、しっかりとタイレル社長の目ん玉が潰されて血が吹き出る場面があったのだ!

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という事はこれは残酷描写がある「国際版」か?

…と思いきや、デッカードとプリスの格闘シーンでは、プリスがデッカードの鼻に指を突っ込んでグイッと持ち上げる場面が無くなり、さらに、3回撃たれて絶命するプリスが、2回撃たれて絶命するようになっていた。

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この変更は明らかに「国内版」のカタチなのだ!

更にさらに、死期を悟ったロイが手のひらに釘を刺す場面も、「国際版」を短くしたもので、手の甲を突き抜けた釘が痛々しかった。

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なぜこんな手の込んだ再編集をしているのか…

さっぱり意味が分からない。

ちなみに、吹き替え音源は1986年にTBS系で放送されたバージョンなのだが、映像はブルーレイからの流用と思われ、それをさらにブローアップして画面上下の「黒味」を無くして画面いっぱいに未来都市が映され、さらには、TBS版とは、編集箇所も異なっているのだ!

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これらは、本当に地味な改変だけど、新たなバージョンであることには違わないし、テレ東の編集者は新しい「何か」をしたかったのかもしれない。


まあ、普通の方々からは「だから何?」と言われておしまいなレベルだけどね…